半年ぶり。悟が見つけた時びっくりするかなと思って、特に何も伝えないまま筆を執っている。

今月ね、ようやく来年の手帳を買ったんだ。二冊。一冊は無難なやつ、もう一冊は一言日記みたいに自室で使う為のちょっと趣味に寄ったデザインのやつ。
で、その手帳に新しいインク（悟と出向いた文具屋で買った。色のゆらぎが綺麗だ）で試し書きしてたらふと、この日記にも筆を走らせておきたくなってさ。
今年も終わりに近いし、ね。

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ここを読んでる人がいるのかは分からないけど一応近況も書いておこうか。一緒に居るようになって四年目、相変わらず二人とも元気にやっているよ。
お互いの忙しさやバイオリズム。色々な波はあっても毎日必ず、可能な限りの言葉を交わして、偶には二人でデートに出掛けたりもして。今年は色々な所に行ったね。老舗ホテルの時計でタイムスリップもしたし……いやあ、生きてると色々な事があるものだ。

思うに付き合い始めの頃よりずっと互いを愛しながら共に在れているんじゃないかな。
……"愛しながら"？ うん、「人を愛するって感情がわからない」って言ってた身で冗談みたいだけど。気持ちを伝えるための言葉が自分の中で一際定着してきたんだなって実感するね、こういう時。

2022/12/24(土) 14:07

そういえば今更な話だけど、改めて書いてはいなかったから。
この日記を悟と共用する事にした。
書き手の欄に名前を並べるのはなんだか照れ臭い。でも、悪くないな。本当にちょっとした事なんだけれど悟に教えたらとても喜んでくれたので、私の選択はなかなか良かったようだ。

悟が喜んでくれると自己肯定感が高まるっていうか。
や、元々結構あるほうだけど、肯定感。ははは。


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私は結構な変わり者なんだけれど、こと人付き合いにおいては変わり者だったっていう事実こそ今となれば僥倖だと思ってる。
悟との間に"初めて教えてもらう、一般的には当たり前のこと"が多いのはなんだか楽しいし。
ふふふ、学生時代は割と逆だったのにね。


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特級二人が揃えば（揃わなくとも）どちらも物凄く忙しい。が、とても穏やかに過ごせている。
今月は私の見に行きたかった展示に"監視"名目で悟を付き合わせる予定もあって、年甲斐なく今から楽しみになっているところ。

こうも穏やかに一緒に居られる理由。悟に言われて初めて強く意識したんだけど、生活リズムが噛み合っているお陰っていうのも大いにあるんだろうね。
と言うのも、前に"恋人"だった頃って夜にはそばに居られない事が本当に多くて、その分きっと悟に寂しい思いをさせてしまっていたから。
今はおやすみもおはようも共有。二人で眠って、二人で起きる。
一緒に居られるって幸せなことだな。月並みだけど、本当に。
2022/06/02(木) 16:07

傑のアルカトラズ、五条悟でぇ～っす！
いやー、この時期は日の出が早いから僕の目が覚めるのも早い早い。
アイマスクなんて何の役にも立たないのよ。
でもねぇ、早起きは三文の得って言うじゃない？
僕はこの早起きで二千円くらいの得をしちゃってまーす☆
傑がさ…、すんごい穏やかな顔で寝てるの。
そりゃあもう拝みたくなるくらい！！
アルカトラズに抱かれてこんなに安眠出来る人間はそういないと思うよ。
早く言葉を交わしたい、と思う反面、いつまでもこの寝顔を見つめていたい、とも思う。
これが葛藤ってやつだね。
乱れた長い黒髪を静かに撫で梳きながら、目覚めの時を待つ…。
座禅よりも自分の心と向き合える、僕の秘密の時間。

昨晩、珍しく傑から夜のお誘いがあったのに断っちゃって…、かなーり後悔してる。
性欲魔神の僕が断るなんて事、たぶん今まで一度も無かったんだけど…明日は特別大事な日だから……
傑に集中出来ない＆足腰立たなくなるのはマズイ…って事で泣く泣くオアズケ。
……ホントに泣きそう。
ごめんね、傑。明日は四肢が捥げるくらい激しい夜にするからさ……、許して。

さて、そろそろ時間か。
おはようのキスまで秒読みだね。

＞元気なアルカトラズだなあ。
　悟と一緒にベッドに入るとやたら深く眠ってしまう。本当にいつも私のほうが寝坊助だな。
　でも、むにゃむにゃ起きると目の前で悟が嬉しそうに笑って言う「おはよ、傑」。あれ、堪らなく幸せだったりするんだ。
　私のログインボーナス。

　昨日のこと、そこまで後悔してるんだ？ はは、可愛い。大丈夫、終わったら沢山褒めて抱き締めてやるから頑張っておいで。

　しかし四肢が捥げる位って一体何をどうされるんだろうな。腰が蕩ける位、にしておかない？

2022/05/30(月) 06:02

失言だったかな、と。
そんなことを思うシーンがあった日は柄に無く考え込んでしまう。

今もこうやって悟の寝顔を見ながら、嗚呼あれは良くなかったな、心残りかもな、なんて思ってはいるんだけれどね。悟にしてみたら、「そんな事で！？」って笑ってしまうような内容なのかもしれなくて少し気恥ずかしい。
でも、だれかを大事にするってこういう事なのかもしれないな。側に居ても焦がれたり、頭を悩ませたりさ。


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悟が私を匿っている事が上にバレていた。なんというか、話を聞くに暫く前からバレていた、らしい。

それなのに私が何故まだこうやって日記なんか書いているかと言うと……使えるものは何でも使うような呪術界の人員不足が大元の原因と言わざるを得ない。それと、私の術式の特異性も理由の一。
なんせ腹にうじゃうじゃ呪いを溜めた私をうまく殺せるであろう術者は悟くらいで、その悟が私を"監視する"と決めて"使う"って言うんならそりゃあ誰にも手出しは出来ないだろう。
いやはや、世界の不文律を法とするならこの私は凶悪な思想犯なんだけど……。

まあ、そう思えば今の呪術界において五条悟だけが私のアルカトラズになり得るか。
「終身刑」。君の告白の言葉がこれだったな。
詰んでいたのかもね、あの時から。


流れる舟のようだった私を繋留するものがあるなんて考えていなかった。ここは十年前に背を向けた岸だから。
眠る悟の唇が私の名を呼ぶ夜があって、そういう時に背中を撫でてやりながら、「ああ、ひとりで居させなくてよかった」と少し安心する。

大丈夫だよ、そばにいる。
ねえ、愛しているよ、悟。
2022/05/29(日) 01:16

付き合い直してから早二ヶ月。
穏やかで平和な毎日が続いてる。
毎日「おはよう」と「おやすみ」を欠かさず、一緒にベッドに入る。
その日あった嫌な事も良かった事も共有して、最後は笑って眠る。
何気ない毎日が本当に幸せで…ちょっと信じられない。
最近、「幸せ過ぎて怖いっていう感覚が初めて分かった」って言ってた傑。
僕も毎日ちょっとした恐怖感を味わいながら生きてるよ。

もっとずっと傑の傍にいたいのに、人生っていうのは信じられない事が次々と起きるよね……。
あー……もう……、傑との時間を邪魔する物は全て吹っ飛ばしたい。
…………行ってきます。

2022/05/25(水) 07:41