ほーか、「毎朝味噌汁作ってくれ」はプロポーズになるんやな。確かにそう言うお決まりみたいなモンあるわ。
オカンは毎朝味噌汁作ったりせんかったけど結婚しとったし、俺らは結婚してなくても毎朝味噌汁作ってもらうことはできるやん? 実際作ってくれるかは別として。俺にとったらそんくらいの認識やからそこまで深く考えとらんかったけど、アイツは、行き着く先がそこなんやなあ、って何となく思った。
正直、両親の不仲見て育っとるし結婚生活〜っちゅうのに憧れはない。病める時も健やかなる時もなんたら〜、なんて、紙切れ一枚でいっくらでも無効になるやん。結婚願望は〜とかインタビューで訊かれたりもするけど、恋人のままやったらアカンのか? って頭の片隅で考えたりもする。
せやけど、いざそういう時が来たら。夜景の見えるレストランでディナーみたいなベッタベタにベタなデートプラン計画して、給料3ヶ月分の指輪買ぉて、ガッチガチに緊張しながらプロポーズしてくるんやろな〜って想像すんのは結構悪い気がせんかった。こいつはみんなのセンセーやけど、その瞬間だけは、ぜぇんぶおれのみたいなモンやろ。
ま〜、そんな時が来るかどうかは今んとこ俺次第なんやけど。