鋭児郎は常に全力で向き合ってくる。
それが分かりやすくズレて擦れ違うこともある、が。
いつでも分かっとる。
俺を理解しようと、受け止めようと必死なのが。
拗れてもいつも腕を広げて待ってンのも。
それを重いだとか抜かす奴も居るかもしンねぇが俺にはこの上なくイイ。


擦れ違うことがあっても根は擦れ違いようもねー。
互いに互いだけを見て、想って、求めとる。
そこは揺るがねえ。
だからこんなんなンっっともねーんだよ。


久々に一緒に寝た。
何もかも包まれとるみてェで心底安心した。
未だに心臓バグるくらいぐっと来ンのも、
想像も出来ねェくらい無防備になンのも、
ただ一人に対してだけ。

繊細。

勝己はまるで野生の猫科の動物みたいなんだ。
そう簡単に人には心を許さない。
其れをゆっくりゆっくり、色々な困難を一緒に乗り越えて
信頼してくれて見せて貰える様になったんだ。
大事な大事な勝己の心。

今も少し強めにぎゅってしちまうと
縮こまって芯が冷えちまう。

だから今夜も抱き締めるんだ。
腕の中においでって誘って。
ぎゅーって包む様に抱き締める。

そんな事許されるのは今や俺だけ。
そしてきっと繊細な部分を刺激しちまうのも俺だけなんだろう。

だって他の奴には元よりそんな部分しっかりガードしてるだろうしな。

だから大丈夫だって本当の心の中を俺のも見せる。
勝己が怖がらないで居てイイんだぜって分かって貰う為にな。

俺の全部で守ってやりたい。
どんな事でも勝己に対しては愛しかないって伝えたい。
勝己の事が可愛くて仕方ないんだってよ。
胸の内を勝己に全部見せてやりてぇって毎回思うぜ。


勝己、大丈夫だからな？
俺にとっちゃ勝己の事、全てが喜びで幸せだから。
安心して俺に愛されてくれて大丈夫だからな？

好みドンピシャのツラ。
飢えた獣、みてーな。
行くなって腕を掴んで、ここでって誘った俺もきっと同じツラしてた。


まともに逢えなかった時間が埋まってく気ィすらする。
好き、愛してる、可愛い。
日々寄越す言葉が増えンのが案外好きだ。
大して反応もしやしねーのに、
聞く度に気持ちが上がる。
その言葉が俺ン中に普段より深く侵食する。
鋭児郎と繋がってるとンでこんな幸せ感じンだろうな。

どんなに短い時間でも勝己との逢瀬は大事。

何故かって？

そりゃあ幸せだから。

幸せで満たされてきっとお互いに愛されてるって感じられるから。

今夜は勝己が残業で結構遅い時間に帰ってきたんだけど…
其れでも逢瀬の時間を目一杯過ごせた。
なるべく早く寝かせてやりたいけど離れがたくて。
勝己も寝たくないけどって言ってくれてた。

お互いに足らなくなってて。
でも其れはネガティブな意味じゃねぇ。
満たされた時の幸せは一際デカくなるから。

お互いに繋がって身体を重ねると余計にその体温が愛おしくなる。

今夜も勝己が愛おしい。
其れに尽きる。

勝己もきっと同じだろうな。

そうだろ？
勝己。

どんなに忙しくても
どんなに少しでも
俺には勝己しかいなくて
俺を満足させられるのは勝己しかいない。

不安になってもちゃんと俺が傍に居る。
安心させてやっから。
其れによ。
おめーが居る事が俺には大きな意味があるから。

時間が少なきゃその分余計に大事に出来る。
次に逢えた時に喜びは倍増だ。

なんも心配いらねぇから。

安心していいからな。

今夜もすっげぇめちゃくちゃ溢れた。
ああ、すっげぇこんなに好きなんだってよ。

勝己に出逢えてマジで幸せを噛み締めてる。

それによ。
毎日、好きだって、愛してるって同じことばっか言ってるけど
勝己に聞き飽きたって言われないか心配だったけど
言ってくれた。

「聞き飽きンのは一生ねーな」って。

また今夜も最高を貰えた。
もう舞い上がりたくなる位に嬉しくてよ。
ヤバかった。

勝己ってホント幸せをくれる天才だぜ。