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1407.telescope
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Dr./レ/イ/シ/オ (H/S/R)
2025/03/19(水) 01:28
あの男の呟く「さみしい」の一言で全ての優先順位を狂わせてしまう人間になってしまったものだから、相変わらず愚かしくも彼へと向ける感情に振り回されている。腕の中で眠るギャンブラーの、ポーカーフェイスを捨て去った寝顔を、ただ眺めていられるだけで僕は充分に幸せだと言ってやりたい。実際のところはそれよりももう少し、餓えている。
約10日。同じ部屋に帰宅し、同じベッドに眠っているくせに、僕と彼とがすれ違いを続けている日数だ。意識して数えてみればそう長い期間でもないように思えるが、それこそ蜂蜜に浸されるような日々を送っていた心身が渇いて軋みだすには充分だった。夜の静けさに身を委ねるだけの時間が無いのなら、朝の微睡みに彼を求めた。互いの隙間を求め合って触れた。僕の帰宅する頃に彼は、眠っているはずだった。ほんの少し触れるだけに口付けた瞼が持ち上がるから、眠気を纏った腕が引き寄せるから、僕はかろうじて室内着に着替えただけの身体でベッドに潜り込んで、素肌を暴こうとする手を許して、彼に少しでも穏やかな眠りがあるようにその身体を抱いた。持ち帰ってきた作業も、今日は短縮してこなすはずだったルーティンも、あの男のたった一言によって後回しになるのだから自分自身に呆れるばかりだ。けれどそうしなければ、どんな汚れよりも厄介な後悔が頭にへばりつくことを僕は知っている。
もしも彼が些細な口付けに目を開けた理由が、待っていたからなら、……そうであればいいと根拠も無しに考えてしまうほどに、今は隠れたあの瞳の色が恋しい。温もりに満たされたまま、愛おしい恋人と、彼への感謝を抱いて眠る。愛されていてくれて、ありがとう。
君の愛で満たされている筈のこの心がたった10日のすれ違いで軋むのは何故なんだろう、君は変わらず愛を注いでくれてるのに体調不良に甘えて起きれない自分自身が情けないよ。
昨日の僕は狸寝入り、君が帰ってくるまで待っていた。おかげで狂っていた生活リズムも正された、かな。ちゃんと朝に目が覚めたから。
今日もこの調子で起きてられたらまた夜更かしできる日も来るだろう、待っていてね。僕のレイシオ。
ところで叫びを変えたの君は気付いているんだろうか。
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