私の夜一様はとてもお優しい方。……優しすぎるが故にご自分のことを二の次、三の次にしてしまう上、そうしておいて自分は何もしていない、当たり前のことしかしていないと仰るような方です。それをして不健全と申し上げました。 ……多くは申し上げませんが、浪費されることを是としていた、その時間は真に不健全であったとお認めください。 憂いことよりも喜ばしいことの方が日常に支障をきたします。その、……喜ばしいことについての詳細は省きますが、呼吸の乱れ、心拍数の増大、顔を中心とした皮膚の紅潮、強い酩酊感……夜一様の言動は夜一様自身が思われるより遥かに、絶大な効果を及ぼしていることが多々あるのです。 既に話し終えたことではあるのですが、ここにも書き記しておこうと思います。 昼夜問わず、こればかりは変わらずに。共に過ごす時間、離れて待つ時間、日々記されるもの、与えてくださる言葉と行い、……つまりはあなたの全てです、夜一様。
夜一様に誂えていただいた枠組、如何に使うかずっと考えておりました。
ようやく記すべきを定め、いざ──と、筆を取ったのですが。……不舎昼夜、と夜一様が掲げられている通り、昼にしたためたものが夜までに流転し、異なる趣となり……
そういうわけですので、昼夜の弐撃、並べて記すことをお許しいただきたく。
健全について真昼
深夜
一喜一憂について真昼
深夜
夜一様を待つ時間に不安などあるはずもなく。……と申し上げたいのですが、残念ながら不安はありました。いえ、夜一様への疑心など、断じて持ち合わせておりません。ただ……あなたのくださったものに、私は少しでも届いているのだろうか、と。
この不安を憂いとするならば、喜ばしいことは……夜一様が斯様な泣き言を正面から受け止め、そうではないのだと丹念に説いて優しく包み込んでくださったこと、でしょう。それから、……私の傲慢を許してくださることも。
夜一様と過ごす私の一喜一憂は、喜びが憂いを遥かに凌駕しているのです。好んでいるものについて