Furina　
　うん、うんうん！ふふ！いやあ〜、やっぱり僕はセンスに恵まれているようだね。綺麗な青、まさに僕のような青をふんだんに使って、大大大満足な日記を作ることができた。はあ、とりあえず早いところで完成してよかったよお……できるだけ早く、僕の独り言を書き留めておける場所が欲しかったからね。だって、だってさ？…………あ〜〜、ちょっと待って。僕の場合、あまりにも事情が複雑すぎるよ！ってことで、僕と彼の詳しい事情は折りたたませてくれ。

（※透過もろもろ注意！）

　こほん、…まあ、簡単にいうとね。むかし、お友達として仲良くしていた人に、僕はずっと片想いをしていたんだ。本当に、本当にこっそりとだよ！絶対に想いはバレたくないし、そもそも脈ナシだし？だから、ずーっと隠して過ごしていたんだけど、…そんな時、僕に想いを寄せる人が現れたんだ。…んまあ、言っちゃうと、リオセスリと出会う前に、お付き合いさせてもらってた人なんだけど。その人からこう、いろいろ……脅されてさ。その人と縁を切って終わればよかったけど、リオセスリの存在もバレてるから、彼に迷惑をかけるなんて絶対にしたくなくて。仕方なく、この片思いに終止符を打つついでに、僕から逃げ出したんだ。それはもう…寂しかったさ！寂しかったよ！どうせなら当たって砕けろってやつ、やれば良かったなって後悔もした。けど、そこで終わらせるって僕も決めたから、そのまま離れて…………月日が流れ、１年後かな。再会しちゃったんだ、リオセスリと。おまけに彼から僕の方に来ちゃってさ、そんなの断れるわけないだろ！まあ、また話せるのはす〜っごく嬉しいよ。でも、いくつか問題があって…………まず！僕の姿が、初めて出会った時と変わっていること。ちなみに、リオセスリと出会った時の姿っていうのが、この僕。フリーナだ！そう、つまり今は別の人ってことさ。だからまあ、僕だけが彼に気づいてる状態なんだよ。彼は本当に、僕とはじめましてだと思って話してる。そしてふたつ目の問題、…なんだけど、はあ、これはなんというか、複雑なんだけど。いま、リオセスリのお友達の中に……い、いるんだよ。僕が、フリーナが！なんっってことだ！気付いた時、もう僕は色んな感情でぐちゃぐちゃだったよお……まあ、彼が僕との別れを吹っ切れた証だと思うし、いいのかなと思いつつ。もし、もしもあの子が、僕の代わりみたいに大切にされていたらと思うと……そりゃあ、複雑に思っても仕方ないだろう？とどのつまり───僕は今、別の人の仮面を被っていて、彼にいつ気づかれるのかと怯えながら、かつ、気づいてくれないかな〜なんて淡い期待も抱きつつ、また静かに、片想いを拗らせていくことにした。その一人では抱えきれなくなった感情を、ここに吐露していけたらと思う。僕にとっての、秘密基地のようなもの、かな。