二天一流
これっぱぁも終わる気がせん…。
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正月にやって来たサーヴァントといい、予告されちゅう特異点探索までの期間といい、年玉配った後に余った手元の金といい、皆が皆「予習しちょけ」と言わんばかりに状況を整えゆうきわしもとうとう手を出してしもうた…。
ほりゃあモノが出ると知った当初から心擽られるもんはあったけんど、実際にわしが江戸の町に遊びに行ける様になるがはまだまだ先じゃと思うちょったんに。
ほじゃけど、こいたぁえいもんじゃのう。
一周目はサーヴァントの篦棒な強さがよう解る。二周目は強いままじゃきサクサク進んで爽快感が堪らん。うははははは!わしは!二天一流でも!天ッ才ッじゃぁぁあああーーーーーー!!!
そがな風に調子に乗っちょったんじゃけど、えろう雲行き怪しゅうなり始めちゅう。いや、一周目の終わりからしてどうにも怪しかったんは怪しかったんじゃけど…。
宮本伊織。こいたぁ女武蔵の陽気に過ぎる天衣無縫さとも、柳生の爺さんみたいな無念無想の静けさとも違う…、わしや沖田みたいな軽はずみの気でもない…。何ぞ…こう…、只人じゃったらとっくのとうに剣に呑まれてしまいゆう様な有り様なんに、うっかり呑み返してしもうた故のおとろしさみたいな……。
わしが負けるとは思わんけんど、怖じ気付いちゅう訳でもないけんど…!どうにもこう、手合わせするがは御免被りたい類の男に見えてしょうないちや。ビビッちょらん。ビビッちょらんきの。
あいたぁの剣を見たいとも知りたいとも思わん…どうにも妙な塩梅ぜよ。