>【恋人取り扱い説明書】
大好きな恋人の取り扱い説明書、書いちゃおう！！それではSTART♪

>恋人の名前は？
・坂本龍馬

>恋人の特徴を3つどうぞ
•柔和
･狡知
･胡散臭い

>落ち込んでる時は？
すっとわしんくに来る。
近頃はめっきり減っちゅうけんど、わしの反応が鈍っちゅうからかも知れん。単にあいたぁの気が上向いちゅう日が続いちょるだけならほれが一番ながじゃけど、辛抱や我慢で無理させちょったりせんかは気掛かりじゃ。

>疲れているときは？
同上。
酒を飲んだり、茶を飲んだり、肩を貸したり、膝を貸したり。
あいたぁと同じ布団でぬくぬくと寝入る瞬間の幸せさはわしにとっても堪らんもんがあるちや。

>お腹空いてるときは？
握り飯はあいたぁのが得意じゃき白飯と、味噌汁と玉子焼きでえいなら用意しちゃる。

>テンション高いときは？
よう喋りゆう。
元々よう口の回る男じゃけど、まっこと楽しそうに喋るきついわしも口元が緩んでしまいゆう。

>ちゅーするときは？
基本は聞いてきゆう。
何も言わん時は…頬じゃとか横髪の辺りにあいたぁの手が来た時に解る気がするちや。そのタイミングで合うた目の色がの、何とも言葉で言えん位柔いきに。

>ムラムラしてる...そんなときは？
あいたぁに言われてから気付いたり応える事が多いち思う。
先んじて察してやれたら一番なんじゃろうけど…。

>あとがき
最後に恋人について自由に書いてください！

最初、わしの連れ合いはしょうげにえい男じゃき、取扱い説明書らぁてもんを作って誰にでも取扱える様になったら敵わんち思うちょったがよ。
とは言え書き上げてみたらばわし的には反省せんとならん課題の方が多いんじゃけど……おまんがの、おまんからアレコレとしたり言うたりしてくれゆう事が多いきに、取扱い説明になっちょらんのが一番えいなちほくそ笑んでしもうた。
こがな取説あった所で誰もわしの代わりにおまんと添えゆう様にはなれんじゃろうっちゅうて安心するらぁて、わしも底意地が悪うなったもんじゃのう…。
……いや、待てよ。あいたぁから言われんと解らん鈍ちんのわしがあいたぁとしか添えんだけで、自分から何でも伝えられゆうあいたぁはその気になったら誰とでも添えゆうっちゅう事の様な気が…。…いかん、これ以上変に考えたらあいたぁを疑う様なもんちや。こんままアホのふりして勝ち誇っちょこう。

>【恋人取り扱い説明書】
大好きな恋人の取り扱い説明書、書いちゃおう！！それではSTART♪

>恋人の名前は？
・岡田以蔵

>恋人の特徴を3つどうぞ
•剣の天才
･博打好き
･酒好き

>落ち込んでる時は？
肩にごちごち頭をぶつけて来るから、包み込む様に抱き締めてあげると効果覿面みたいだね。

>疲れているときは？
男の膝なんて柔らかくも何ともないけど…僕ので良ければいつでも貸すよ。

>お腹空いてるときは？
焼きおにぎりなら幾つでもこさえるとも！

>テンション高いときは？
にかっ、ってお日様みたいに笑うんだよねえ。あの笑顔が可愛くて堪らないんだ。

>ちゅーするときは？
口を開けて、舌を覗かせる合図がそりゃあもう…ぐっと来る。

>ムラムラしてる...そんなときは？
いつでも呼んで下さいな。何だって応えるよ。

>あとがき
最後に恋人について自由に書いてください！






最後の所は大事にしもうちょく。
おまんから貰うた言葉は抽斗の奥の奥で鍵掛けてしもちょかんとの。

何ぞ心労でも掛けたか、激戦続きで聴力がやられてしもうたか、兎に角激しい、大きい音は刺激が強いき遮っちょこうとな。
普段ギャースカと騒がしゅうにマスターを取り合いゆう連中も、この時ばかりは静かでのう…。いや、つまり何が言いたいかちいうと…。

あいたぁは穏やかな男ちや。
声を張り上げゆうらぁて滅多にせん。
わしと二人、静かに部屋で飲んじゅう時らぁてしょうげに小まい声しか出さん。
…………やき、忘れちょったがよ。

マスターの調子が全快し、素材集めの周回も今年のバレンタインの喧騒も、皆が皆“いつも通り”に戻んたんじゃけど、わしはすっかり忘れちょったちや。あいたぁの声がどればぁふといかを。
今回はライダーが有利の敵編成じゃったきに、珍しゅうずっと龍馬が出張っちょったがよ。キャスター相手にわしの出番は無いちタカを括っちょったがじゃけど、士気が上がるやかいうよう解らん要請でマスターの護衛ついでに後衛へ混ぜられちょったらば…。久しぶりに執拗い位聞いたあいたぁの宝具の口上…、終いじゃち言うて張り上げる声…、何もかもが滅相男前で……今ちっくとあいたぁと顔を合わせ辛い…。

まさかこがなつまらん事であいたぁに惚れ直すとは思わざったちや…。周回……早よう終わらんかのう…。

あいたぁからはちっくと意外なバトンと、泣かせに来ちょるんかち思う様なメッセージ、ほれと祝いに旅行へ連れて来て貰っちゅう。

誕生日の祝いは何がえいかち尋ねられたあの時、正月の事を思い出しちょったがよ。
あいたぁはわしの晴れ着みたいな羽織袴を大層気に入ってくれちょって、その格好で初詣に行こうじゃとかも話しちょったんじゃけど……多分、わしはあいたぁのその気持ちと同じ位か、それ以上に槍のあいたぁの二臨姿に弱い。
めっそう弱い。

槍の二臨の霊基グラフが手元にありでもした日にゃあ、日がな一日眺めちょれる程弱い。一生見ちょれる。飽きる気がせん。
ほじゃけどこがな事あいたぁに言える訳が無い。

どういてって、槍のあいたぁには一臨姿で居って欲しいち思うきに。二臨で並ばれゆうと剣を握る手元が狂うっちゅうか…仕事にならんちいうか……いや、その程度の事で仕事をしくじる程わしは抜けちゃあせんけんど、わしが困るじゃとかの話以前に、あいたぁがしみじみと一臨姿で楽そうに過ごしゆうんを見ちょるとの…。やっぱりその姿で居らせてやりとうなるやいか。
わしも見慣れた姿じゃし。一目で坂本龍馬ち解るまっことあいたぁらしい出で立ちじゃち思いゆう。

兎に角、まぁそがな事もあってわしは一計を案じたがよ。
隠れてこっそり、ほじゃけどいつどがな時でも、肌身放さず持っちょけて見返せゆう、そがなあいたぁの二臨姿の写真を合法的に手に入れたい、と。



そんなこんなで一緒に写真を撮る為に、遥々富士の麓まで連れて来て貰うた次第ちや。

……ふふ。…ふひ、……くひひっ。
試し撮りを口実にあいたぁ一人の写真も首尾よく手に入れられちゅうし、こいたぁ現像が楽しみじゃのう…。

まっこと今年の誕生日は格別なえい日ぜよ！

そがな事を思いながら追い始めた異聞の江戸の町も、騒動の終焉を見届けんままカルデアの管制室が新しい特異点を補足してしもうた。
よその世界の話じゃからと、余裕かまして成り行きを追うちょったのも今は昔。


例えば李書文。あのクソ爺の上からものを言う態度には腹が立ってしょうがないけんど、あいたぁの強さや技に対する強欲なまでの探究心にはわしじゃって頭が下がるち思いゆう。
ほじゃけどあの爺が言う事には……どういてかわしの過信を、傲慢を、怠惰を惜しんじゅう節がある気がしてならん。わしは何も怠けちゅう訳やないちや。わしが天才なんも強いんも、別に間違っちゃあせんろう！

その爺があの宮本伊織とも対峙すると知った時、わしは心の臓がヒヤリとするのを感じた筈じゃ。
今回の特異的調査でも、間違いなくマスターは宮本伊織を連れて帰りゆうじゃろう。あの宮本伊織がカルデアに来ゆう。


あの剣鬼の在り方を前に、あのクソ爺は…わしの剣は…一体どがな答えを出せゆうものか。剣の道、らぁて…人さえ斬れりゃあわしにはどうでもえい気でおったんに。