二十七ヶ月記念。
>> 二十七ヶ月、の話の前に、
>>53こいつだ。向こうのページにも粗方書いたが、自慢の恋人を文字通り自慢するために改めて。
先月は特筆するような大きな出来事ってのもなかった上に今月は実家に呼び出され連れ回されたせいで特に忙しかったから文章に仕立て上げる時間がそもそも取れず、長々と確保のままになっていた二十六ヶ月目のページ。
二十七ヶ月の記念日である8月22日を迎えてもまだページは埋められていなかった。さすがにこれを埋めずに新しいページを取るのは気が引けるって事で、どうにか今日中に時間を作って書いちまおうと書きかけのページを開くとそこには見慣れた筆跡の文字が綴られていて目を瞠る。
その前日までは確かになかったはずの流れるような文字は俺への気遣いに満ちていて、何度も読み返した。話せる時間もあまり取れずに寂しい思いをしてただろうに、それまで毎日暇が出来たらこのページを開いてたんだろうに。恨みがましい事は一言も溢さずに。……俺がアイツに贈るはずのページで俺の方が貰っちまったな。
見たかよ、この本当に俺のことが好きで仕方なくて、常に大事に想ってくれる出来た男が俺の恋人なんだぜ。可愛いだろ。
>> なあヴィル。お前が今後、何度自信を失おうがその度に伝えてやるよ。こんなに俺の事を好きになる奴お前くらいしかいねえだろ。そんなお前の事を大事に思うのは当たり前のことで、俺の愛情はそう簡単に目減りしたりしねえんだよ。