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78.荼毒の廻瀾による享楽的濁穢について。
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兵/頭/十/座(A/3)
2021/10/24(日) 20:25
《清算》
(Le Roman Picaresque)
俺の姿は間違いから始まって、そして正解で終わった。
正しくは終わりも間違いだったのかもしれねえが、それでも誇らしく感じられるのは偏にアイツの存在がデカい。俺には上手く昇華してやれなかった、そしてアイツ自身も、俺を上手く消化しちゃくれなかった。それでも最後までアイツの事を好きだと思えたのは、隣にいた約3年の日常があまりに幸せだったからだろ。
今だって、俺は幸せのテッペンにいる。
あの暗い路地裏で、あのネオン街の隅で。あの噎せ返るくらいのレッドムスクが、あの嫌にお喋りな男が。お前への枝折になっていた事柄全てを、俺は未だに愛している。潮風に風化した恋情は、徐々に酸化して思い出になる。そんなもんは前から知っていて、きっとこれからも変わらない。
お前からもらったこのブレットを、俺は生涯渡さねえ。精々不幸になっておけよ、俺の愛した馬鹿野郎。
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