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891.とりごや
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山/姥/切/国/広(刀/剣/乱/舞)
2025/01/29(水) 13:25
一輪。
花脈に、透き通るような青色が……きれいで。俺の好きな刀に、似ていると思った。……それで、うっかり。万/屋の前で、立ち止まってしまった。カオリエンドウという名の、春の花……らしい。もともとは……乳白色の花弁を、持っている。そういう、個体に……。あとから……色水を、吸わせることで。……花を、人為的に。うつくしい色に、染めているそうだ。
水彩画のような、繊細な……瑠璃色が。人造のものなんだ……と、知らされて。ますます、いとおしく感じた。色づけられた花弁で、あるならば。どちらかといえば、俺に似ている。俺も、こういうものになりたい。……なにも、花でなくともいい。葉脈だとか、血管に。この、うすい青色が……全身に、通っているものに。……そう、思ったら。どうしても……持ち帰らずには、いられなかった。
いまは、部屋の……文机の上で。一輪だけ。きれいに、咲いてくれている。……花瓶の水を、替えてやったときに。いつもの、この布のすそ……に。そいつの色水が、ついてしまった。手のひらで、いくら……こすっても。うまく落ちては、くれなかった。うすい、青色だ。……、……。洗濯の当番に、漂白剤を……つけられるまで。このままでいても、いいだろうか。
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