何回でも言ってやるにゃ。オレは、お前たちが幸せならそれでいいんだぜぇ、なあ、聞いてるか？

絶ッ対本刃には言ってやんねえけど……オレは、お前たちが楽しそうにしてるだけで笑顔になれんだよにゃあ。

炎天下の中歩いて万屋行くたび思うのが、オレの周りだけ冷房つきっぱなしになんねえかにゃあ……ってこと。主に「神気とか霊力でどうにかできないの？」って聞かれたけどよ、残念ながらそんなに便利なもんじゃねーの。つうか、自分の神気を冷気とかそういうのに変えられるんだったら、夏場にバテる刀剣男士は存在しないにゃ。………つまり、今のオレは絶賛夏バテ中、にゃ。あっちい……。

……眠、い。眠たい。睡魔が離れてくれる気配がしねえ。

持てるものこそ与えなくてはと言うけれど───与えられるのが嫌なら早く言えばいいだろう。俺はいらないと言われても与えたくはなるが、それでも。俺が不要なら、早く言えばいい。それならそれで構わないからね、寂しさはあるけれど、きみがそう思うのなら俺はなにもしないよ。してあげたくても、なにも、してやれない。……そうなったら……ふふ、そうだね。人間関係も、刀との関係も、そういうものだ。出会いがあれば、別れもある。だから、俺は今まで通り刃生を謳歌するだけかな。