日記帳 【弐】
46.水面に沈む、唐紅
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4 :煉_獄_杏_寿_郎
10/23(金) 23:57



昨日は賑やかな一日だった!

これ以上の言葉はない、だが充実していたのは確かだ!今日は久しぶりに甘_露_寺と稽古をして、千_寿_郎も一緒に昼を食べた。本来なら別所にて訓練をするはずだったが、互いが会いたがっていたから都合が良かった。無論、俺も会いたかったが!

二人の喜ぶ顔にひどく癒された。


帰り際の少し寂しそうな千_寿_郎の表情に後ろ髪を引かれる思いだったが、任務で家を空ける事が多いのは致し方無い。それを理解しているからこそ、最後には笑顔を見せてくれる。いじらしく健気なその面持ちに、後押しされているような気さえする。
帰り道、途中まで甘_露_寺と並んで歩いた。ころころと変わる表情と、楽しそうに弾む声も気持ちがよく、いつ会っても退屈しない。
ふとした拍子に、誰か好い人は出来ましたか?と訊ねられたが、恋仲の居ない俺の頭に浮かぶのは友の顔しかなく。定例で訊かれるこれは俺に浮いた話がまるでないからというより(無論、それもあるのだろうが!)、俺と恋愛の話がしたいのだろうと思う。

恋愛か、うーむ。さっぱりだな!!

今の俺には友と過ごす時間が一番心地好いし、寧ろ心地好過ぎてこのままだと恋仲なんて余計に出来ない気がする!俺としては望むところだが、やはりこう、相手に恋仲が出来たら気を遣われたりするのだろうか?俺としては放任主義だから向こうが訪ねてくれるなら歓迎するが、恋仲が居ようと今まで通り変わらないと思う。お互い大人だ、必要に応じて俺と過ごす時間も調整してくれるだろうし、俺から勝手に距離を変えるのは違うのではないかと思っている。俺が不必要に距離を詰めたなら咎められても仕方がないのだが、そもそも恋仲が居る者を好きにはならないな!

だが、誰かを想う心は美しい。羨ましくもある、そんな風に想っても許される者が俺にも居るのなら。心を捧げてみたいものだな。


その時の俺も、彼女と同じ――幸せそうな表情なのだろうか。


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