スレ一覧
┗
1089.SSスレッド
┗139
139 :
匿名
2009/04/08(水) 21:35:20
高い日が梢の葉を打つ。
風も強くなく、しかしそよぐ程度に肌を日差しの熱から冷まし、過ごしやすい良い日よりだ。
ランドリートから郊外に向かう間、天候にこれだけ恵まれると、移動はとても快適で順調だった。
『だった』というのは、もう快適ではないということだ。
涼やかな風が吹き抜ける街道に、今は獣の甲高い鳴き声とそれと似たようなダミ声が交錯していた。
オッサン「食ぅウらええェェいあァア!!!」
気合いと共に繰り出された驚くほど隙のデカい横薙ぎが、小鬼の胴体に叩き込まれる。
被弾箇所から上が中空に吹き飛ばされ、街道脇の根元にドンと鈍い音をたてて落下し転がった。
俺「…」
打ち終わりの体勢のまま残心よろしく静止している男がゆっくりと立ち上がり、俺に向かって振り向き髭面を綻ばせた。
(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
[
返信][
削除][
編集]
[
闇レクへ][
設定]