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はぐれ拳士不純系・紅蓮編3
2010/04/01(木) 21:22:46
日が少し傾いて。
言音の赤らんで腫れぼったい眼が少し落ち着いてから、二人は広場にいた。
右手に持っているのは、のりだ。
これを、左手に持った紙の束の裏面に刷毛で塗り、広場の壁面に、おもむろに貼る。
無許可で。
正直、ビクビクものだ。
許可を取ろうにもどこに取ればいいのかわからないのだが、苦情がくれば普通に警邏に捕まるだろう。
なんというか、普段生命の危機もあるようなレッドゾーンに身を置いていて、何故こんな街中で軽犯罪を犯して内臓の具合が悪くならなければならないのか。
考えれば考えるほど、言音は世界の不思議を感じていた。
マヤも言音と同じくポスター貼りをしている。
ただ、言音と違ってあまり犯罪的な意識がないせいか、なんだか楽しげでリズミカルだ。
楽しげだからよいという訳では全くないのだが、楽しんでいるせいでなんだか注意しづらいようではある。
どちらかというと、マヤよりなんだかビクビクしている言音のほうが危ない。
事実、言音は少し前からひそひそという話し声と視線を背中に感じていた。
(ez/W61T, ID:3Cu7xFH5O)
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