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19.妄想リザルト
 ┗350

350 :暇な人
2010/08/01(日) 22:09:14

 しかしレェアには、彼女が何を言おうとし、そして言えないでいるのか分かっていた。
「大丈夫。私に任せなさい。ただ、少しだけ考えさせて。」
 レェアは考える。もし、“それ”が迫っているのだとすれば、早急に対策を立てなければいけない。しかし、その為にはレェアの持っている情報は少なすぎる。問題の解決には、何より確かな情報が必要なのだ。ならば、すべき事は次第に見えてくるのだが、レェアはその手段をどうしても良しと断ずる事が出来なかった。
「…でも、いずれはやらなきゃいけない事か…」
「先生?」
「ノエル。○○をここへ呼んで貰える?」
「え、○○を、ですか?」
「ええ。解決策はあるにはあるのだけれど、きっと私の力だけでは足りないと思うから」
「しかし…」
「嫌?」
「い、嫌と言う訳では!…ただ…あまり知られたく無いので…」
 そう言ってノエルはまた視線を落とす。その様子にレェアは心の中で驚きの声をあげた。ノエルは自身の急激な変化にどれほど気付いているのだろうか。
「それに、呼ぶなら私が行くまでもなく、レェアの方が都合が良いと、私は考えます。」
「私には準備とか、まず色々とやらなきゃいけない事があるからね。あなた達が戻ってくるまでには終えておくからさ。」
「しかし…」
「やっぱり嫌なの?」
「ちがいます!」
 今度は流石のノエルも驚いて自身の口に手をあてた。この程度の問答で声を荒げる事など、以前の彼女からは考えられなかった事である。
「…わ、判りました。○○を呼んできます。」
 ノエルは消え入りそうな声でそう呟き、壁に立てかけてあった黒銃を抱え逃げるように外へ飛び出していった。

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>>349

(ez/W56T, ID:zw4/A8Q5O)
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349 :暇な人
2010/08/01(日) 22:08:05


 レェアは深く溜め息を吐くと共に、祈るように目を閉じ空を仰いだ。
 『どうか、そうであって欲しい…』
 レェアは去り際の薄く紅潮したノエルの頬に、微かな希望への可能性を見いだしていた。しかし、それ以上に絶望の可能性が重くのし掛かり、不安ばかりが大きくなっていくのを感じていた。
 『…でもどちらにせよ、これが最後なのでしょうね…』
 薄く目を開いたレェアは、悲哀の色を混ぜた息を吐き出す。そして二度三度と首を左右に降った後、ふつ、と溶けるように椅子の上から消えた。

See you Next phase...

(ez/W56T, ID:zw4/A8Q5O)