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┗190.キョウ キハ深淵 ニ在リ

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1 :ホーリー
2021/04/01(木) 07:39:04

エイプリルフール企画兼小説コンクール出展作品です。本レスが終わるまではここでレスしないでください。

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2 :ホーリー
2021/04/01(木) 10:12:37

 青キャップの男はとうとう項垂れるように寝転がる。丁度一番上まで来た太陽は帽子を通してさえ暑さが伝わってくる。
 「どうした、栄井?酔ったのか?あと20分くらいで着くからな、大丈夫か?」
 船の操縦席にいる大柄な男が話し掛ける。
 栄井がほんの小さく頷いたことを見逃さなかった男は、もうあとがないこと察知する。

 船の後ろでは胸ポケットに[瀬豪大学 大川]と書かれた名札を付けた女性が荷物の整理をしていた。
 「そういえば、松本先生。栄井さんはどんな感じですか?」
 「ああ、たしかさっき…多分…戻してたね。大川さんは大丈夫?」
 「ええ。私は酔ったことはないんですけど、栄井さんが酔うことは聞いていました。」
 大川はカメラやテントを片付けながら話す。

 「ほら、見えてきたぞ。」
 松本先生が二人に声をかける。見えてきたのは目的の無人島。
 かつては釣り好きな貴族が暮らしていて館があったのだが、そこで様々な悲劇があり、今では誰も近付かない呪われた島となっている。
 ただ、今回彼らが調査するのはそんな理由だけではなく、二年前に付近の海溝で大地震があり、今どうなっているかを調査しに来たのだ。
 上陸する前に周りからみて写真をとったりしていたのだが、すでにいろいろと気付くことがある。
 まず、温暖化か津波の影響か、明らかに浜辺だったであろう大部分が水中にあり、島全体も小さくなっている。
 そして、これは特にと言うべきポイントだが、周辺から確認できる木々のほとんどが倒されている。
 「これは…なんとも珍しいな…」
 松本先生もその異様な光景に驚きを隠せずにいる。なにより周りのものが倒されたことで館がより目立つのである。
 そうして船は島唯一の船着き場に向かうのであった。

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3 :ホーリー
2021/04/01(木) 22:43:54

 上陸してからはまず拠点のテントの設立、今日の調査の予定決めを行う。
 「…だいたいこんなもんだな。…うん、島全体の調査で2時間、館内はせいぜい3時間かそこいらだから…6時くらいには終わるな。」
 「へー。…でもここって呪われた島って言われてたんすよね?館外はそのくらいとして…館はさすがに、やっぱりなんかあるんじゃあ…。」
 「まあ、はっきりそれまでに終わるかはわからんよ。特に何も…起こったりしないことを前提にしてるんだし。ただなあ…。」
 松本はそこで何かを考えるようにして止まってしまう。
 「ん…え、あれ?どうしました?先生。」
 「あ、ああ。まだ館も見てないから此処でいうのもなんだと思ったんだけどな?やはりここまで森も荒れ果ててるすると…館もただ事ではすんでないんだろうなあ、とね?」
 「たしかに、ここら辺がすっかり、となってると館も相当…ま、とにかく取り掛かるとしましょう。私も気になることは山積みなので。」
 そうして島の周り、森…の荒れ果てた所を調査し約2時間、おおよそは片付いた。
 「…やはり、荒れ具合や生態を考えて、震災後に手付かずなのは妥当だな。」
 「…なんか、案外普通の島で…なんの変哲もないですね…ホントせいぜい面積も減ったってだけで。」
 「やっぱりあの館になんか有るんすかねー?ま、とりあえず、行きましょうよ!」
 松本と大川は無駄にテンションの高い栄井に、少し呆れながら付いて行った。

 懐中電灯の光がボロボロな壁や床を照らす。窓の位置や館の周りの木々の都合上光の行き届いてないところはとても暗く、あまり足を踏み入れたくないと思わせるほどであった。が、しかしその不気味さ以上に異様であったのは''なにもない''ことであった。
 ドアや窓ガラスは所々がなくなっているのはまだ普通な方で、玄関・エントランスに有るようなもの…例えば時計だとかがまったくないのである。
 原因はすでにわかっていた。津波である。
 いや、大津波で物が流され、そこから無くなるということにおかしな点はない。しかし何か、違うのではないかと思えてしまうのである。
 そうして一階、エントランスはなにもなし、その後二階、三階をみて回ったがどちらとも通路でなにもなく、わかったことは一階から三階までは吹き抜けで上には古びたシャンデリアがあり、一、二階に三部屋ずつ、三階に二部屋あるのみであった。
 三人は一階から、各々部屋を調査することとなった。

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4 :ホーリー
2021/04/02(金) 01:04:15

 栄井が入った部屋は大きく割れた机、足や背もたれのとれた椅子などがある、ダイニングルームだった。机に触れると、ホコリや木屑が手袋に付き、古汚さが伝わってくる。壁などをみても変わったところはないため、栄井は後にした。
 大川が入った部屋はキッチンだった。だが、これといった物はほとんどなく、壊れた冷蔵庫が倒れているのみで、後は固定された台があるのみだった。水道は赤汚れて錆びていて、冷蔵庫は扉がなく、そこらかしこがぼこぼこであり、原型を留めていなかった。
 松本が入った部屋はガラスの割れた棚やつぶれたベッドらしきものがおいてあった。棚には割れたびんがいくつか転がってあり、蓋も落ちている。ベッドの周りには布の切れ端がいくつも落ちている。布は汚いながらにどこか高級感を思わせる色をしており、貴族の家であったことを思いたたせる。
 そうして三人は合流し、二階を探索する。二階の部屋は有るものは違えど部屋の内装は似ており、客様の寝室ということに結論着いた。
 二部屋の三階は三人で探索することになった。
 先に入った部屋は真ん前に壊れた大きかったであろうベッドがあり、横には戸棚や割れた鏡が散乱していた。物の散らばり具合は下の階と比べたくさんあり、被害も少しは少なかったことがわかった。また、ベッドや戸棚の施しから、女性の寝室だと考えられた。
 三人は部屋を出て、そのまま向かいの部屋へ向かった。
 部屋にあるのは真ん前にあるこれまたベッドであった物…のみであった。他にはなにもなく、隅々まで照らせどあるのは風の吹いているガラスの破れた窓ほどで、本当になにもなかった。

 「結局、これといったのはなんもなかったすね。」
 階段を降りながら栄井は言う。
 「無駄に研究して一日を使うのも経験だぞ。…さすがに私もここまでとは思ってなかったが。」
 「私のカメラも買い損だなあ…それなりにしたのに…。」
 「まあ、また何処か行くことがあるだろうから、そこで使ってくれ。」
 そんな話をして一階についた頃。地面が、いや床が少し揺れた。
 「! なんだ!?」
 階段を振り返ると、チリや木屑が舞い、人の形になっていた。
 『グググ…コノママ館トトモニ消エサリト思エバ…愚者ドモメガ……トモニ滅ビ散レ!』
 ちりの近くにはスイッチが飛んでいる。
 「このまま爆破させる気か!」
 『フフフ…モウ遅イワァ!』
 スイッチはそのままへこんだかに見えた。
 しかしなにも起こらない。
 『…?ナニィ?何ガ起コッテイル…?……!ナンダァ!』
 地面、館全体が大きく揺れる。建物全体がパラパラと音をたてる。そして─
 ガッジャァン!!
 という音と共に霊と三人の間にシャンデリアが落ちる。
 『ナ、ナンダトォ!?マサカ…爆弾モ海ノ深イ底ニ流サレテイタノカァ!?』
 松本はタイミングを見逃さなかった。
 「今だ急げ!早く出るんだ!」
 三人は急いで外に逃げた。壁からはザラザラと大きく音をたてる。
 『アア!クソゥ!取リ返シノツカヌコトニィィ!!!』

 船が出る頃、島からはとても大きい崩壊音が聞こえた。
 そうして彼らはまた日常に帰っていくのであった。

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5 :ホーリー
2021/04/02(金) 01:05:11

終わり!小説一生書かん!寝る!

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6 :げらっち
2021/04/02(金) 01:14:53

適当に終わらせたのか知らんが打ち切り感があってめちゃくちゃ笑ったwwwww

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7 :すき焼きのタレ
2021/04/02(金) 08:17:33

やめんのかーいwww

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8 :暇人大魔王
2021/04/02(金) 10:08:09

幽霊の正体が気になるう!

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