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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/06/18(金) 02:29:35
オチコボレンジャーの初戦の相手は、真っ先に扉を叩いた魔球戦隊ホームランジャーとなった。
ホームランジャーは9人による大人数戦隊だ。
2つの戦隊を合わせた14人は、狭い和室から昇降口に移動した。
主将は2mはあるかという坊主頭の好青年で、土だらけのユニフォームを着ていた。
「自分は武芸クラス3年 野中球(のなか きゅう)である。君たちのチームの代表は誰だ?」
「小豆沢七海です。」
私は手を差し出した。
「私、高校野球って大好き!球児たちが暑い日差しの中汗を垂らしてる姿って、感動する!プロ野球と違って1回こっきりの勝負だし。私アルビノじゃなかったら野球やりたかったな。」
身長差があったため私はかなり上を向いて喋る必要があった。
野中は大きな手で私の手を握り、ニコッと微笑んだ。
「では野球の試合を願いたい。校庭で、今すぐにもプレーボールだ。」
「え?」
ホームランジャーのメンバー達は校庭に通ずる大きな扉を開ける。日差しが差し込み、私の視界は真っ白に霞んだ。
「ああっ」
私は目を押さえてうずくまる。
「大丈夫?」
「だ、だいじょうぶ。」
目をしばたいているうちに視界は元に戻った。だがまだ少しチカチカする。
「ねね、七海さん。」
振り向くと佐奈が私の服を引っ張っていた。
「カラーについて解析してみたんだけど、あれはUVカットの役目も果たしているみたい。つまり変身すれば、日中でも外に出られるよ。」
「な、なるほど。」
ガクセイ証に呪文を吹き込む。
「変身!」
私は校庭に飛び出した。
バイザーはサングラスのように光から私の目を守り、全身を覆うスーツは日差しから私の肌を守った。
「結構簡単な問題だった!」
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