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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/06/27(日) 02:17:05
「公一くん、これ。」
佐奈が花柄のアタッシュケースを差し出す。まるでおままごとセットでも入っているかのような可愛らしいケースだが。
「なんやねんこれ。」
「ほ、ほら、頼まれてたじゃん!うちの開発したやつ!」
ケースをパカッと開くと、中には黒光りする武器がびっしりと詰め込まれていた。
「サンキュー佐奈!早速使わせてもらうで!」
公一はそのうちの1つ、マシンガンのようなものを取り出す。
「クナイ・ガン!!」
引き金を引くと銃口から苦無が射出された。
「ぐああ!」
「いっでぇ!」
忍者たちは鋭い一撃を受け倒れる。肩や脚に苦無が突き刺さっていた。
「まだまだや!」
引き金を引き続ける。しかしカスカスという手ごたえの無い音が出る。
「何や?もう弾切れか?」
「ごめん・・・それ、3発しか撃てないから。まだ試作品の段階だし・・・」
「怯むな!」
忍者たちは寸鉄を手に忍び寄ってくる。
「ならこっちや!」
公一はマシンガンを投げ捨て、次の武器を取り出す。まるで大きなメジャーのような武器だ。
「マジック鉤縄!」
ボタンを押すと鉤縄がマジックハンドのように飛び出し、忍者たちはあっという間にぐるぐる巻きにされた。
「ブヒブヒ。」
豚之助が佐奈の肩を叩いた。
「脂ぎった手で触んないでくれる?けがらわしい。」
「佐奈ちゃん、僕のブヒ、じゃなくて武器は?」
「あんたの武器は無いから。相撲取りは体一つで戦う物でしょ?」
「ブ、ブピー!」
豚之助は猪の様に忍者の集団に突進する。
「電車道!!」
私はソウサクブラウン・風紀委員長と対峙していた。
「あなたの推理は魅力的だ。だが証拠がありませんよ!証拠が無ければボクを告発することもできまい。」
「残念だけど。」
私はスマホを取り出す。
「あなたとの会話は全てkezuriで録音してあるから。これで楓たちを呼んだわけだし、全部文章に変換されて残ってるよ。」
委員長の表情はマスクに覆い隠され読み取れない。
だがハァハァと言う荒い息遣いは、彼が窮地に追い込まれていることを物語っていた。
「ボクが負けることなどアリエナイ!!」
次の瞬間私は地面に突っ伏していた。
「うがっ!」両手両足が重い金属で自由を奪われている。敵は手錠で瞬時に私を拘束したのだ。
「あなたには黙秘する権利があります。」
敵は私の頭を掴むと、地面に擦り付けた。
「やめ――!」
「どうですか?屈辱的でしょう。ではこうしましょうか!あなたは江原公一と共謀して私を脅し、犯人に仕立て上げようとした、この事件の真犯人。これがボクに逆らった罰だ!」
「なァ。」
「ン?」
委員長は、声を掛けられ振り向く。
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