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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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200 :5
2021/07/12(月) 22:23:19
ちょんまげを下ろした豚之助は、女子のように髪が長かった。
「わぁあああ!?」
佐奈はパニックを起こし逃げようとした。だが不運にも足元のタイルに泡があり、思いっ切り転んだ。
「ぎゃあ!!」
「さ、佐奈ちゃん?」
豚之助はようやく佐奈が来ていたことに気付いたようだ。
佐奈はうつ伏せに倒れたまま起き上がれない。
「あ、あしがぁ・・・うごけぬぅ・・・」
「ダイジョウブヒ?」
豚之助は混乱しつつも佐奈を助け起こそうとする。しかし佐奈は「くんなぁ!」と叫んで足をばたつかせた。
「落ち着いて!」
豚之助はタオルで佐奈の体を覆い隠す気遣いを見せた。
「あ・・・ありがと・・・。」
「どこかぶつけたブヒか?」
豚之助は屈みこみ、患部を確かめようとする。
「いや、そうじゃなくて・・・転んだ途端に足がつったの・・・。」
「運動不足ブヒね。」
「うっさいなぁ。ていうか何で女湯にいるの?ヘンタイなの??」
「え――ここは男湯ブヒよ。ここ23時以降は、男湯に切り替わるから。」
佐奈は硬直した。何なら憤死するところだった。
「七海さん殺してやる」
「え?なんか言ったブヒ?」
佐奈は豚之助の肩に掴まって立ち上がると、足を引きずりながら浴室から出ようとする。
「もうちょっとあったまるブヒ!どうせこの時間はあんまり人来ないし。僕も楓ちゃんに言われて、初めて来たんだけど。」
「楓に?」
佐奈は全てを察した。
「・・・うちらを引き合わせようって魂胆か・・・」
佐奈はよろよろと歩いて行く。
だが扉を開けた瞬間冷風に吹かれ、温度差がヒートショックを引き起こした。立ち眩みに襲われ佐奈は再び倒れた。
「佐奈ちゃん!」
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