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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/07/19(月) 20:18:58
「は?」
「あなたの身体は神秘感があって、とっても綺麗感があるわね!」
明らかに日本語がおかしい。
「これはアルビノって言って、生まれ持ったものです。」
「ノンノン。そんなことをきいているんじゃなくってよ。」
金閣寺は七海の長い髪の毛を手に取って、手触りを確かめてみる。
「ほんとうは指の1・2本欲しかったんだけど、それだとイタイでしょう。髪の毛でいいからほしいの。」
七海は恐怖を感じた。
「正気なの?」
「ほしいの!」
金閣寺は七海の髪を思い切り引っ張った。七海は「痛い!」と叫んで抵抗する。
金閣寺は一度手を離すと「ほッ」と奇声を上げ、次の瞬間、七海の額に掌底を喰らわした。
「あいた!」
目をつぶっていなければ失明していたかも知れない。
先程の“気”の数倍はあるかと言う熱量が七海の顔面を襲った。メガネがはたき落とされ、ブチブチと髪の毛が引き剥がされる。
「やめてよ!」
七海は筆箱からタクトを引き抜くと薙ぎ払うように振った。バーンと音がし、金閣寺は少なくとも5メートルは吹っ飛んだ。
金閣寺はよろけながら立ち上がる。その手には、七海からむしり取った数本の毛。
「やはり魔法が使えるのね!」
「アルビノとこの力は関係無いと思います。」
「この白い毛を、呪術に用いれば――」
「ごめんなさい!めっちゃ遅刻しちゃいました~!!」
バタンと扉が開き先生が駆け込んで来た。金閣寺は何事も無かったようにするすると一番前の席に着くと、「起立」と号令をかけた。
生徒たちは立ち上がる。
「おはようございます!」
七海は落とされたメガネを拾い上げた。
「あ・・・」
メガネは真っ二つに折れてしまっていた。
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