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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/07/19(月) 20:38:56
「お守りボンバー!」
ミコゴールドはお守りを振り回して攻撃した。なんという罰当たり。
それでも威力は中々高く、お守りで殴打されていくうち七海の意識は朦朧としてきた。
「早く降参した方がいいんじゃない?」
気付けば七海の変身は解けていた。体術が苦手な七海は魔法が使えなければ戦えないと言ってよい。
それでもがむしゃらに、ミコゴールドの足に喰らい付く。
「しつこくてよ!」
ミコゴールドは七海を蹴り倒した。
「げほ!げほ!」
金閣寺は変身を解き、七海の毛髪を掴んで立たせた。
「いだい・・・!」
「小豆沢サン、ブザマで、滑稽感があるわね。魔力が無ければそれもただの棒切れなのだし。」
七海は今もなおタクトを握りしめている。
「ただの棒切れに見える?」
七海はにッと笑った。
そしてタクトを振り上げると、金閣寺の右目に思い切り突き刺した。
「・・・え。」
引き抜くと、ぴゅーっと鮮血が噴き出した。
「え!えええええええええええ!?」
「こういう使い方もあるんだよな。」
その瞬間、七海の中に魔力が戻って来るのを感じた。
「躁子ねえさま!?」
銀閣寺が駆け寄る。
金閣寺は潰された右目を手で覆い隠し崩れ落ちる。指の間から血が溢れ出る。
「やだー!激痛感がある!!」
「激痛感じゃなくて激痛そのものでしてよ、ねえさま。」
「スパイラルフレアー!!」
追い打ち、七海は炎の魔法で2人を吹っ飛ばした。
「あーん!」2人の巫女衣装はボロボロに煤ける。
「許さない。ロボットよ~!」
その掛け声を聞きつけてか、木々をボキボキとへし折って、巨大な2体のロボが現れた。
金と銀の狛犬のようなロボだ。これもデザインジャー製だろうか。金閣寺と銀閣寺は変身しロボにピックアップされる。
2体の狛犬は後ろ足で立ち上がり、合体した。犬の顔が両肩に付いている奇妙なロボットだ。
「完成、双頭竜。」
七海もとりあえず叫んでみることにした。
「メカ之助~!」
勿論そんな都合のいいタイミングで援軍は来ない。七海は踏み潰されるのは御免なので木々の間を逃げた。
双頭竜はドスドスと追いかけてくる。
「ブヒ~!」
「あ、来てくれた!ちょっぴり遅い!」
森の向こうから豚之助たち4人が走ってきた。まあ巨大ロボが暴れているのを見れば誰もが駆け付けるだろうが。
豚之助は廻し一丁だった。
「服、着てよ!」
「これはただの廻しじゃないブヒ。佐奈ちゃんの開発した巨大化粧(きょだいけしょう)廻しブヒよ!」
豚之助は廻しのダイヤルを捻った。
どういう原理だろうか、豚之助は瞬時に巨木よりも大きいメカ之助に変身し、双頭竜と組み合った。
佐奈はぴょんぴょんと飛び跳ねて、褒めてほしい子供のように言った。
「豚之助の廻しを改造して、いつでも巨大化できるようにしたの!」
「偉いゾ。」
七海はとりあえず褒めた。
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