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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/08/18(水) 22:48:55

七海は楓を探して動物園の敷地を彷徨っていた。
「ん?すごい行列だな。」
敷地内の一角に長蛇の列ができていた。何だろうと思って見ると、看板に白と黒のあの動物が描かれている。
「ほう、パンダ舎か。」
40分待ちと書かれている。
どうせ動物なんてしっかり見ていないのだろうが、パンダだけは40分並んでも見たいものか。

するとまぎれもない、楓の声が聞こえた。しかもこれは悲鳴。

「おかしいじゃん!!」

どうしたのだろうと思って声の方に走っていく。
パンダ舎の裏で、パンダのキグルミを着た大男と対峙している楓の姿を見つけた。
「あれがPPなんとかだな・・・」

「何でそんなことが出来んのか、あたしにはわかんない!!なんかさっ、ほんとにっ、悲しい!!」

こんなに咽び泣いている楓は珍しい。というかかつて一度も見たことが無い。
親友のそんな姿に七海は心打たれた。

「あなたがどう思おうと、それは問題では無いのでぇす。客たちが!そして何より園長である私が!嘱望しているのでぇぇす!!」
「鬼だよ!生物クラスのモットーは、どんな生き物でも大切にすることじゃないの!?動物と心を通わすことじゃないの!?こんなの見世物にしてるだけじゃん!最低!しねば?」
「私を怒らせない方が身の為ですよ楓ちゃぁん。パンダは肉食ですからぁね。」

PPチョウスキーはキグルミの鋭い爪をギラつかせる。
楓は泣きじゃくりながらも危機を感じたのか、たじろぐ。
七海は飛び出した。
「キララ!」
七海はタクトから星屑を撒き散らしPPチョウスキーを吹き飛ばす。
「ぐぉお!」

楓はきょとんとしていた。
「七海ちゃん!何でここに?」
「大丈夫?いこ!」
七海は楓の腕を掴んで引っ張る。

「小豆沢七海!」
PPチョウスキーはすぐに立ち上がった。
「今日は我が動物園の大切な開園日でぇす!邪魔はさせませぇんよ!」
彼の部下、ズーレンジャーのメンバーと思われる生徒たちが、七海と楓の後を追う。

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