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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/08/27(金) 02:27:05

「メカ之助、私を持ち上げて!私が中に入って、楓を助けるから!」
「了解ブヒ~!」
メカ之助は七海をその大きな手のひらですくい上げ、エリートキングの頭部に伸ばした。
直後エリートキングがミサイルを射出し七海は吹き飛んだ。「七海ちゃん!」メカ之助は倒れる。七海は宙を舞ったが、エリートキングの肩から突き出ているパイプに掴まり堪えた。「負けるか!」よじ登り、接続部からロボの内部に入る。

巨大なロボだけあり、内部にはメンテナンス用の通路が在った。七海は鉄骨の上を落ちないように移動する。
ドォンと爆音が何度も聞こえ、その度に足場が大きく揺れた。メカ之助が優勢になっていることを七海は祈った。
また、突貫工事で作られたであろうこのロボは動くたびに内部の金属がぶつかり合い、嫌な音を出していた。
「上を目指さなきゃ。」
七海はじゃらじゃらとチェーンをかき分け、カンカンと鉄の梯子を登る。
機械油の酷い匂いだ。
上層部に辿り着く。

「・・・うっ!?」

そこには女の死体があった。見た顔だ。
「ポンパドーデス。」
金属板の上に仰向けに乗りかかり、だらんと腕を垂らしている。白目をむき、その胴体は血まみれだった。
メンテナンス中にロボが突然動き出したのか、金属に挟まれて体を引き千切られて死んだのだろう。
「さよなら。」
七海は死体を置いてさらに上へとよじ登る。

そういえば、ビッグ・タキオンは天堂茂を殺したと言っていた。
本当だろうか。
天堂茂のことは大嫌いだ。だが未知の力によって殺されたのは、何処か納得がいかない。
死ぬ前にあいつの顔面をぶん殴って、歯を2・3本へし折ってやりたかったというのが七海の率直な気持であった。

ようやくコクピットと思われる場所に辿り着いた。
七海は扉をこじ開け中に入る。
「楓!」
だが、そこに楓の姿は無かった。
ただ誰も居ない座席があり、操作レバーが自動的に動いて居た。ディスプレイには目の前で奮戦するメカ之助の姿が映っている。

エリートキングは口から火炎を放射した。
「ああ!」
「ブヒャ~~!!」
猛火はメカ之助を焼き払い、校庭を火の海にした。

「止まれ!止まれ!」
七海はレバーをガチャガチャと動かす。だが止まらない。
「止まらない・・・誰が動かしているの?」
七海は上を見た。光の螺旋が上空のUFOにまで続いているではないか。

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