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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/08/27(金) 02:28:54
UFOの内部は唯真っ白な空間だった。
「ピカリポットへようこそ。やはり、出色だね小豆沢七海。シャドウミルキィを倒すとは。」
白い空間に溶け込んで。白いビッグ・タキオンの姿がある。
「あんな子供騙しで私の技量を測らないで。楓をどこにやったの?」
「楓ちゃんはね、ドロドロにとろけて、お星さまになったよ!」
「ふざけんな!」
「ふざけてなんか居ないよ。彼女は君と絶交し、闇に落ちたんだから。」
「絶交なんてしてない!ブレイクアップ!」
七海は虹色の戦士となる。
「シャドウミルキィを倒した七色の姿だね。僕は虹で、君も虹。さぁてどっちが勝つのかな?」
「私は、オーロラ。」
七海は総てのカラーを混合させ一筋の光に変える。
「ルフ・ロ・ローク!消え失せろ!!」
「お前が消え去れ」
ビッグ・タキオンは光を吸収する。
「君に足りない色がある。黒だ。黒き虹!」
白い半紙に墨が落ちたように。ボタボタと、ビッグ・タキオンの周りが黒く染み渡ってゆく。
ビッグ・タキオンは真っ黒になっていた。
七海は目を押さえた。
「やだあああああ!!!!」
目にべっとりと黒い絵の具が塗りたくられたように、七海は視界を塞がれた。志布羅一郎の遺した最期の光が消えた。
「君の総てをいただこう。過去も、未来も――」
「あああ・・・あ・・・」七海の色が、光が、命が吸い取られてゆく。
七海は死を予期した。
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