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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/05/23(日) 00:12:21
「先生!」
生徒の1人が叫んだ。
私は振り向いた。遠くに見える西の砲台がギラリと光りその0.1秒後にボガァンと言う空をつんざく発射音。
「まずい伏せろ!!」
「七海ちゃん!」
私は楓に突き倒され、額を思いきりコンクリートの屋上に打ち付けた。
次の瞬間は鼓膜が破れそうになった。
鉄の塊が裂けるような恐ろしい爆音、瓦礫が私の上に降り注ぐ。もし変身していなければ私の命はなかっただろう。
焦げ臭い。
「大丈夫か!」
先生の声。
私は上体を起こし、何が起きたかを、目の当たりにした。
「・・・嘘。」
私の居る屋上はその一部が吹き飛び、真っ黒く煤けていた。
煙が立ち上る中仰向けに倒れて居るのは、服がズタズタに破け、頭が真っ赤に血で染まった、楓だった。
「死んでるの?」
私はペタペタと屋上を這いつくばり、たった今死んだばかりの親友の顔を見た。
目は何処か不可思議な方向を向いており焦点が合わない。
「しっかりしろ!」
先生が私の腰に手を回し抱え起こした。
見ると生徒たちは階段を降りて屋上から退避していくところだった。
「おい邪魔だぞどけ!」
変身を解いた天堂茂が他の生徒を押しのけて逃げようとする姿が見える。
直後二発目の発射音が轟いた。この砲撃が一度で終わる筈はない。
先生は駆け出すと屋上から身を乗り出し、指揮棒を振り上げてこう叫んだ。
「変身!」
教師・志布羅一郎は真っ赤な衣装に包まれた。金色のバイザーが眩しい。
赤の戦士は指揮棒でくるんと円を描く。
「パーフェクトサークル!」
砲弾は円の中心に突っ込んだ。バキンというガラスが割れるような音と共に弾ははじき飛ばされ校庭に着弾、地鳴りと巨大な土煙を起こした。
私は強烈な赤い光を感じた。
「この光、覚えてる・・・」
「先生はレジェンドレッドだったんですね!?」
天堂茂だ。
逃げ遅れた彼は今や先生の背中の後ろが最も安全な場所だと判断して近寄ってきたようだ。
「レジェンドレッド・・・」
ぽかんとする私に天堂茂が怒鳴った。
「馬鹿か!レジェンドレッドはレジェンドレンジャー(LEGEND RANGER)のエース、つまり8年前校長によって選出されただな、伝説の赤い戦士なんだよ!」
だが私が唖然としていたのはそう言う理由ではない。
「あの時私を助けてくれたのは、先生だったんですね・・・!」
レジェンドレッドは静かにうなずいた。
「そうだ。僕は1年生の頃、レジェンドレッドに任命された。教師になった今も、当時の4人と共に校長から受けた特命の任務にあたっている。」
「そして小豆沢七海。今日から君が6人目だ――」
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