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193.『戦隊学園』制作スタジオ
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2021/06/04(金) 23:04:50
「先生?」
先生は、バッタリと倒れた。
「羅一郎!」
「罠だ!」
「ぎゃああああ!!」
何か大きくて真っ黒なものが駆けまわり、敗残兵たちの命を次々と刈っていった。
だが私には周りの状況などどうでもよかった。ただ先生に駆け寄り、起こそうとした。
先生はうつ伏せに倒れた状態で腕をピクリと動かした。
「まだ生きて――!」
「小豆沢七海、もう一度変身しろ!」ブルーの声。
私はガクセイ証を手にしようとするがそれよりも先に。
「!?」
頭部に熱いものを感じた。
私が、いちばん苦手なもの。
日差し――
でも今の今まで、曇り空だったはず。
私は迂闊にも空を仰いでしまった。
曇天が、パッカリと割れた。
空だと思っていたものは空ではなく、巨大なスクリーンに映し出された幻影であった。
本当の空は真っ青の、快晴であった。
「ああ・・・あ・・・!」
私の視界が白んでゆく。
「ああああああああ!!」
空の中心にあったのは、大きな大きな太陽。
「どうした小豆沢!」
私は目を両手で覆い、地に突っ伏した。
「やだあああああ!!!!」
私は失明した。
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