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212.小さな殺し屋さん
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6 :ねむねむ
2021/09/23(木) 15:49:03
第四話 5年前の事件
ー翌日ー
午後10時。俺たち警官は、ブラックキャットの裏口など、出入りできるところで待ち伏せをしていた。
あとは人が出てくるのを待つだけだ。
しばらくして、何やら争う音が聞こえてきた。
そして、2分くらいで静かになる。
俺は、周りの警官たちにバレないようにこっそり建物に侵入した。
「どういうこと?」
話し声が聞こえたので、そちらのほうに行き、物陰に身を潜めながら耳をそばだてる。
なにやら剣呑というか、不穏な雰囲気だ。
「だから、君の両親はもう死んでいるんだ。」
「は!?なんで!!」
「5年前の拷問の時に、出血量が多すぎてな。
拷問師の腕が悪かったらしい。」
「そんなのウソっ……!じゃあ、今まで何で私は殺し屋を……っ!」
「一応言っておくが、もう普通の生活には戻れないぞ?」
「……そんなの知ってる。でもなんで今、私に、親が死んでいることを話したの?」
「そんなの決まっているだろう。今から君にも同じところに行ってもらうからだ。」
「……なんですって?」
「【小さな殺し屋さん】はもういらない。
君は強くなりすぎた。ボクを超えられたら困る。ボクが最強じゃなくなってしまうからね。」
「ポーカー、あんた……っ!」
どうやら少女とポーカーが言い争っているようだ。
「さよなら、【小さな殺し屋さん】」
「絶対に許さない。」
そして、争う音が聞こえる。
ナイフなどが当たる音、拳銃の発砲音……多くの音が聞こえる中、俺は物陰でそのままじっとしていた。
心臓がばくばくと音を立てている。
争っている二人に聞こえたらどうするか。
そんなありもしない考えを浮かべ、恐怖する。
どれくらい時間がたったのだろう。とても長い時間だった気がしてならない。
血しぶきがあがった。
俺が潜めている物陰にまで飛んできた。
真新しい赤色が目の前で薄暗くほのめいている。
そして、音が止んだ。
「死んでも許さないから。それにしても残念だったわね。
すでに最強なのはアンタじゃなくて私だったみたいよ。」
ドサッと人が倒れる音がした。
どうやら少女が勝ったようだ。
「あんたを殺しても、私は親と、もう会えない……」
泣いている。
そして、ポーカーの懐をあさりはじめた。
「拷問師……拷問師……これね。
絶対に殺してやる。コイツがもっている名刺の人、全員殺してやる。」
今、少女は復讐で燃えているし、狂乱状態だ。
俺が動いても返り討ちにされてしまうし、なりふり構わず誰でも殺すだろう。
外にいる警察官たちにも、無線で手を出さないようにと言っておいた。
「……一気に殺ったほうが早いか。」
少しして、少女が言った。そして、名刺を見ながら電話をかけ始めた。
どうやら、名刺の人全員を同じ場所に集めて殺す魂胆のようだ。
午後11時に宮崎倉庫で待ち合わせらしい。
止められない自分の弱さが歯がゆいが、今はまだじっと待つ時だ。
そして少女はすべてのところに電話をかけ終えたらしく、ブラックキャットから出て行った。
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