スレ一覧
┗
265.VigilanteーThe Masked Riderー
┗15
15 :迅
2022/04/11(月) 19:14:08
しまった、調子に乗って話し過ぎた。
しかしクラスメイトたちは、期待の眼差しで斗真を見ている。
歯切れが悪くなった事に違和感を感じたのか、神谷が助け舟を出してくれた。
「言いたくない事なら、無理に言わなくてもいいぞ」
「あはは……そう、ですよね。兎に角、ヨロシク」
神谷教諭の質問に首を振ると、適当に挨拶を済ませて逃げるように自分の席に戻る。下手すると、『ボクシングの人』で覚えられたかも知れない。
後悔先に立たずと言う諺があるとは言え、良い自己紹介とはお世辞にも言えなかったと後悔する。
こうしている内にも、後続に控えるクラスメイトの自己紹介は進んでいく。
あのまま行けば、『親は仮面ライダーでした』と言っていた。
勿論、良い目で見られるわけがない。
仮面ライダーは、『赤の日』の被害を一番大きく受けたヒーローだ。人知れず街を守る、今で言う『戦隊』が担う役割を、彼らは一人で行っていた。
警察や消防隊という公的な組織よりは、火消しや自警団に近いが、それでも人々は、『赤の日』の前日まで彼らを頼っていたのは事実だ。
だが、『赤の日』以来、最も疎まれるようになったヒーローも、他でもない仮面ライダーだ。
[
返信][
編集]
[
管理事務所]