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265.VigilanteーThe Masked Riderー
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20 :迅
2022/04/16(土) 17:43:49
尤も、斗真には関係ない話だが。
「情けねぇなぁ。大の大人が高校生を集団リンチとか」
斗真はスマホをいじりながら、男たちが繰り出す拳や蹴りを風に飛ばされたハンカチのように避けていく。
軌道の分かりきったテレフォンパンチなど、目を瞑っていても避けられる。
斗真は反撃の合図として、間合いに入り込んだ男の顎を蹴り上げた。
「さぁ、俺もアゲてくぜ」
そこからは、一方的な蹂躙だった。
男たちは病葉の如く吹き飛ばされ、地面に、壁に打ちつけられる。土埃が晴れる頃には、服についた埃を払う斗真と、顔面蒼白の誠の二人が残っていた。
「う、嘘だろ……?僕の部下が、一瞬で……?お、お前!こんなことしてタダで済むと思うなよッ。ぼ、僕がパパに言えば、お前なんか家族ごと路頭に迷わせる事だって───」
などと、誠は訳の分からないことを喚き散らす。
このボンボンは、こんな状況になってもなお、誰かが守ってくれると思っているのだろうか。
どこまでも───救えない。
「おい」
「ヒィッ!」
斗真は一声で誠を黙らせ、その胸ぐらを掴み上げる。
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