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265.VigilanteーThe Masked Riderー
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3 :プロローグ・決別と決意
2022/04/10(日) 16:59:56
相手はクラスのガキ大将で、一対一の殴り合いを申し込まれた。
少年はもちろん受けたし、なんなら一時は優勢だった。
しかし悲しいかな、旨い話には必ず裏がある。
『このまま行けば勝てる』。
そう確信して油断していたからこそ、背後から忍び寄って来る仲間の存在に気づく事が出来なかった。
『オラァッ!』
『な───ッ!?』
マズいと思った時には、既に手遅れだった。
背後から羽交締めにされ、動きを封じられた後は殴る蹴るのオンパレード。
口から血を吐こうが、顔面に痣が出来ようがお構いなしだった。
途中、少女の友人が助けを呼びに行ってくれた事もあって一命を取り留めたが、あのまま続けられていたら、正直どうなっていたかは分からない。
───力だ。力が、必要なんだ。
弱きを助け、悪を挫く。
空虚なうわ言を実現するには、力を得るしかない。
少年は、気持ち悪いほど晴れ渡った空に向かって弱々しく手を伸ばした。
そして、それから五年の時が経ち───
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