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265.VigilanteーThe Masked Riderー
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41 :迅
2022/05/07(土) 22:11:25

「驚いたなぁ〜。君、仮面ライダーだったんだぁ」
 変身完了を見届けたパワードスーツ女は、物珍しい物を見たような口調で言う。
「ま、そうだよねぇ。だって君、チームプレーは苦手って感じするもん」
「余計なお世話だ」
 彼女の軽口をあしらい、斗真は構える。
 ファイトスタイルはもちろん、彼の得意分野であるボクシングだ。彼の鋭い踏み込みは、空気力学に基づいて設計されたスーツにより、より加速する!
「フッ!」
 気合一閃。
 斗真は一瞬で両者の間合いを詰め、右ストレートを繰り出す。
 前腕に装備された噴出機構によって、彼のパンチは逆巻く突風を纏いながらパワードスーツ女の顔面を捉えるが、クリーンヒットする瞬間に避けられ、渾身の一撃は彼女のヘルメットの中心から僅かにズレた側頭部を掠め取った。
 だが、それでも威嚇としては十分だろう。
 その一撃を脅威に感じたのか、パワードスーツ女は堪らず後退し、そっと拳が掠った部分に触れる。
 すると、触れた部分はひび割れ、土壁のようにパラパラと崩れ落ちた。
 破損部から覗くは、雪のような白い肌。
「分かったろ、アンタじゃ俺には勝てない」
「……ッ」
 斗真の一言に、パワードスーツ女が小さく舌打ちをする。
 そして、彼の言葉を後押しするように、サイレンジャーの面々が教室内に押し寄せて来た。
「シナプス、貴様には逮捕命令が出ている。武装を解除し、今すぐ投降しろ」
 アサルトライフルを構え、無機質な声で警告するサイレンジャーのリーダー・サイレンレッド。
 シナプスと呼ばれた女は、小首を傾げて笑って見せた。
 弧を描いた口から、白い歯が覗く。
「相変わらず真面目だねぇ、暸君はそんなに私が許せないかなぁ?」
「その名で呼ぶな。俺はサイレンレッド、阿笠暸太郎だ」
「名前なんて関係ないよぉ。私は私、君は君。どれだけ表情を隠しても、その中身まで隠す事は出来ないんだよぉ?」
「貴様……ッ」
 銃を握るサイレンレッドこと暸太郎の手に力が篭る。
 赤いスーツから滲み出る怒気は、今にも襲い掛かりそうな程、抜き身の刃物のように鋭角化していた。

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