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283.短編小説のコーナー
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58 :迅
2022/09/22(木) 19:32:02
「今日のニュース見た?」
「見た見た、渋谷で変死体だっけ?」
「なんか、最近こう言う事件多いよな」
「戦争でも始まるんじゃねぇの?」
「それはダリィわ」
デザイアゲームの終了から、一週間。
前回のゲームでは、500人中13人と言う非常に少ない勝者達が、優勝者にのみ与えられる景品を除く各々の活躍に見合った報酬を手に入れた。歴代と比較しても多いとされる、数多の屍を踏み越えて。
今回の結果は、東京エリアで活動するプレイヤーたちに大きな衝撃を走らせた。
途中乱入が入ったとは言え、500人いたプレイヤーの9割近くがたった一ヶ月で死亡したのだ。
その衝撃は、非常に大きい物だろう。
だが、世界は何も変わる事なく回り続けており、亡くなった者の遺族は今も帰りを待ち続けている。
そして今回のゲームを生き残った者は、死んだ者の分まで生きなければならない。教室の隅っこで小説を読む青年・草薙新もまた、その一人だった。
「…」
ここ数回、東京エリアで行われたデザイアゲームの優勝者である彼は、その技術から『魔弾の射手』と言う異名で敬われ、畏怖されるようになった。
もちろん、自分で名乗った訳ではない。
彼を神聖視する一部の拗らせたプレイヤーがそう名付けたら、瞬く間に広がっただけだ。
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