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283.短編小説のコーナー
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59 :迅
2022/09/22(木) 19:32:53
しかし、この手のゲームの上位ランカーは、何か痛々しい渾名を付けられる規則でもあるのだろうか?
確か二位の人も、変な名前を付けられてた筈だ。
正直な話、デザイアゲームに参加して街中を探索する度に『魔弾の射手』と羨望の眼差しで呼ばれるのは、ぶっちゃけ屈辱以外の何物でもない。
それに、この学校にもデザイアゲームのプレイヤーは新を除いても数名居る。
上位ランカーの悪友が一人と、大して実力もないくせに運だけはある下位ランカーが一人。
後一人は……この学校の生徒ではあるのだが、来ていない。
兎に角、全員経緯は違えど、ゲームを生き残った猛者たちだ。
「ね、ねぇ。少し良いかな?」
その時、新に声をかけて来る者が1人。
どこか気弱そうな雰囲気で、顔立ちは悪くないがどことなく冴えない感じの青年だった。
「草薙新くん……だよね?」
「そうだけど、何?」
「は、話すのは入学式以来だね!僕は小金井颯太!覚えてる?」
そう言うと、爽やかな笑顔を浮かべる青年。
しかし、小金井……颯太?
……まずいな、全くと言って良いほど覚えてない。記憶の目を凝らせば、入学初日に話しかけて来た奴がいた気もするが、全く印象に残ってない。
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