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283.短編小説のコーナー
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2023/01/16(月) 20:04:05

ちょっと被ったかもしれない

イチイチクリボー

髭面のオッサンが目の前で変な踊りを始めた。かと思えば、
いきなり走り出し、こちらへ突っ込んできた。俺はオッサンに噛みつき、おっさんを倒す。視界が真っ暗になり、またオッサンが目の前に立っている。コイツを倒すのが俺の目的。与えられた仕事。俺はここ1-1の最初の敵として、オッサンを倒さなければならないのだから。

今の仕事に不満があるわけではない。向かってくるオッサンが変な踊りを始めた時には流石にムカつくが、俺のオッサン撃退率は中々のものだし、決して待遇が悪いわけでもない。まあせいぜい仕事に不満を言うとすれば、オッサンしか目の前に現れないことぐらいだ。例えば姫とか美人なやつが来たら、もう少しテンションが上がる気がする。

オッサンだらけになった頭を振り、気分を変える。オッサンはまた俺にぶつかってきた。学ばない奴だと思いつつ、噛み付く。奴は何回か俺にぶつかった後、ようやく俺の頭を飛び越えて猛スピードで走り抜けていった。あの調子じゃ誰かにぶつかるような気もするし、オッサンに負けたという事実もあるのに何故だか清々しかった。俺みたいな雑魚じゃなく、せめてもうちょっと格上の敵に負けて欲しいような気がする。

まあ文句を言うとするならばやっぱり、もうちょっと美人な奴に来て欲しいってところだ。

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