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340.シャインシックス【小説スレ】
 ┗13-20

13 :ダーク・ナイト
2023/01/31(火) 20:36:46

第十一話 「新たな力」

「ホホホ、オーホッホッ。やってしまいなさい!私の可愛いブラックホールちゃん!」
ジェネラルのあざ笑う声がガンガンと耳に響く。
ジーナは苦しみながらも、
「テレパシー!」
と叫び、ブラックホールにテレパシーを送った。
(ブラックホールちゃん。ジェネラルをやってしまいなさい。)
もちろん、自分の持ち主を傷つけることなど不正だ。
だが、ジーナの念力は抜群の効果だ。
ブラックホールの体はじりじりとジェネラルのそばに寄る。
「ちょっ、ちょっとお待ち!ブラックホールちゃん!あたしは、あなたの持ち主でしょ!?」
だが、ブラックホールは自力ではもうどうにもできない。
「今だ!」
来夢が
「ショックパンチ!」
と言い、電気の塊がたくさんついたパンチをお見舞いする。
ジェネラルは動けなくなった。
だが、ジェネラルもなかなか強い。
「技解除!」
一回の戦闘で一回しか使うことのできない、技解除を行った。
技解除は、相手に技で苦しめられているときに、技を解除することができるのだ。
そうか、その手があった。と、ジーナは唇を噛んだ。
来夢も歯ぎしりをしている。
その時。今まで黙っていたみぞれが、前へと進んでいった。
「溶け込み!」
そう言って、ブラックホールに気体を送り込んだ。
だが、強い人によって作り出されたブラックホールは、やはり強い。とっさに気体を避けたのだ。
すると、ジェネラルが笑いだした。
「あらぁ?おっかしいわねぇ。さっき、あんなに自信満々に戦ってきたアンタ達、敗北かしらぁ?」
それは、悪意に満ちた笑い声だった。
決して、楽しくて笑った声ではない。
「ダークロック!」
すると、天井からおりと鍵が落ちてきた。
鍵は、すんなりとジェネラルがキャッチした。
だが、おりは三人の真上に降りていった。
危ないと思った三人だが、もう遅い。
まんまとおりに捕まってしまった。
おりを開けられる手段は、考えるのが難しい。
なにしろ、おりを開けることのできる鍵は、ジェネラルが持っているのだから。
すると、来夢はあることに気がついた。
これは、本物の鉄だ。だが、特殊な鉄でできている。
それは、電気を流しすぎると自動的に爆発してしまう鉄だ。
つまり…。
来夢はにんまりと笑った。
ジェネラルは階級は高いのだが、このようなミスはうっかりしている。
早速来夢は、
「ビカビカボルト!」
と言い、鉄にたっぷりの電気を通した。
ジェネラルはようやく自分のミスに気がついたようだ。
「おやめなさい、雷雨!」
来夢は自分の名前まで間違えられたので、ムッとした。
だが、おりは来夢の作戦で行けそうだ。
⇒十二話へ続きます!

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14 :ダーク・ナイト
2023/02/01(水) 16:57:09

第十二話 「新たな力〜中編その1〜」

ビシリ…ビシリ…。
だんだんと来夢のおりが崩れてきている。
だが、マズいことに気がついた。
来夢がおりに電気を通している間に、ジェネラルがブラックホールにかけられたテレパシーを取り消そうとしているのだ。
「そうそう、良い子ねー。さすがあたしのブラックホール。」
ジェネラルは長いまつ毛をブラックホールに向けてウィンクした。
みぞれは危ないと感じた。
来夢のおりはあと少しで開放されるが、その前にブラックホールのテレパシーがとけそうになってきているのだ。
みぞれは、危機感に感づくのが早く、周囲まで細かく気を配るタイプである。みぞれはおりに向かって、
「カチカチコールド!」と叫んだ。
だが、おりは凍るだけで、無効化だ。
ジェネラルは愉快に笑った。
「おバカさんねぇ!自分で自分のおりを凍らせちゃうだなんて。」
みぞれは悔しくなり、顔をゆがめた。
なんとしてでも仲間に傷がつく前に私が行かないと!
必死に、「冷凍クラッシュ!」と言い、おりを壊そうとしているが、おりはかなり丈夫だ。氷を当てられたくらいで壊れるほどもろくはない。
みぞれが手こずっている間に、来夢は電気を通し続けている。
来夢は、じれったいなと思っていた。
来夢はもともとせっかちで、物事をテキパキとこなす人だったので、辛抱強く電気を通し続けることなどやったことのないことだったのだ。
二人が一生懸命におりを壊そうとしている様子を見て、ジーナは涙ぐんだ。
私は二人の様子を見ているだけで…なにもできないなんて…。
自分から協力者になってもらったのに…迷惑しかかけていない…。
ジーナは、得意の念力を使おうとしたが、どうやって使うかだ。おりを動かしたら自分も動いてしまう。
すると、ジーナの視界に、ジェネラルが持っている太い棒が入った。そして、力を込めて棒をジリジリと寄せた。
⇒十三話へ続きます!

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15 :ダーク・ナイト
2023/02/02(木) 15:20:59

第十三話 「新たな力〜中編その2〜」

ゴトン!と音が響き、ジェネラルの手からずりずりと棒がジーナの方に近づいてきている。
ジェネラルは、棒に向かって魔法をかけた。
「行ってきなさい!マジカルスティック!」
棒は、ジーナの正確な念力とジェネラルという持ち主からの命令を同時に聞いて、混乱してしまった。
本来であれば、持ち主のジェネラルの命令を聞くはずだ。
だが、今はジーナに操られてしまっている。
棒は引き返したいが、ジーナの念力に逆らえなくなっている。
その間にも、ブラックホールは苦しみながらもテレパシーをとかそうとしている。
この事態は、三人にとって都合の悪い状態になってしまった。
絶体絶命の大ピンチだ。
ブラックホールはだんだんと状態が戻ってきている。また、マジカルスティックは逆らおうとしているが逆らえない。
来夢とみぞれはおりを壊そうと必死になっている。
ジーナはマジカルスティックを念力で呼び出そうとしている。
ブラックホールは強力だ。
マジカルスティックが成功したとしても、吸い込まれてしまうだろう。また、三人も吸い込まれてしまう。
今はブラックホールのことが大切だ。
だが、ブラックホールに対抗する手が思いつかない。
ブラックホールは体が大きくて黒いので、小さなものや技は、あっという間に飲み込まれてしまう。
…と、その時。
木がゆさゆさっと揺れた。
⇒十四話へ続きます!

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16 :ダーク・ナイト
2023/02/02(木) 15:57:01

第十四話 「新たな力〜中編その3〜」

ザザアッ。
風が吹いて、木の陰からなにかが飛び出してきた。
あまりの速さに、まともに姿を見ることができない。
だが、走るのをやめて、姿を見せた。
さわやかなレモンスカッシュのような色をした瞳。
まるですっぱいレモンのような色をした、ツインテールに束ねた髪の毛。
風に吹かれるたびに、レモンのような酸っぱさが空気の自然な美味しさと混ざるような、自然と調和した姿になる。
その少女は、キッとジェネラルをにらみつけると、目にもとまらぬ速さでジェネラルの後ろに回り込み、
「サイクロンピラー!」
とおどすような低い声をとどろかせた。
ジェネラルは突然の少女の登場に驚いていたため、少女への攻撃にまで手が回らず、攻撃を受けてしまった。
「グ…。」
ジェネラルが、攻撃を当てられた足首を押さえて床にうずくまる。すると、持ち主の危険を察したブラックホールが、少女と三人に向かってグングンと迫ってきた。
持ち主に代わって攻撃をするということのようだ。
(嘘…ブラックホールのテレパシーがとけてる…。そして…この子は一体誰…?)
突然のことに、ジーナは頭が回らなくなってきた。
⇒十五話へ続きます!

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17 :ダーク・ナイト
2023/02/02(木) 16:24:24

第十五話 「新たな力〜後編その1〜」

少女は、勇ましくブラックホールに向かって走って行った。
走るその姿は、シュワシュワと弾けるレモンスカッシュそのものだ。
「サイクロンピラー!」
カッと目を見開き、ブラックホールに向かって風を飛ばした。
ブラックホールは攻撃を受け、前進することができなくなった。
今までただ立って見ていただけの三人も、おりの中に入ったまま、おりの隙間から次々に攻撃をしてきた。
「フリーズドライ!」
まずはみぞれが攻撃をした。
ピュォォ…と寒くて冷たい風がブラックホールを包み、あっという間にブラックホール型の氷が仕上がった。
すると、来夢のおりがバン!と壊れ、来夢が開放された。
来夢は地面に倒れているジェネラルの手に乗っている鍵を持つと、みぞれとジーナのおりを開けに行った。
カチャッと音がして、二人が開放された。
ブラックホールは完全に凍ったが、まだ不安なため、来夢が一発技をお見舞いした。
「バチバチエレキ!」
⇒十六話へ続きます!

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18 :ダーク・ナイト
2023/02/02(木) 16:59:17

第十六話 「新たな力〜後編その2〜」

ブラックホールは凍りながらもしびれ、おかしな状態になっている。
「せっかくだから、この子も味方にしちゃいましょうよ!」
ジーナは念力でマジカルスティックを呼ぶと、マジカルスティックを手に持った。
「味方ビーム!」
ブラックホールはそのビームを浴びた。
次の瞬間、四人になついてきたのだ。
マジカルスティックは、「魔法の杖」という意味。
その名の通り、魔法の杖なのだ。
マジカルスティックもすっかり四人に打ち解け、さっきまでの四人への対抗心は消えていた。
おそらく、ブラックホールへビームを出すときに自分の体に伝わったのだろう。
「そして…。」
ジーナとみぞれと来夢は横目でちらっと少女を見ようとした。
だが、少女はそこにはいなかった。
風のような速さでどこかへと去っていったのだ。
ジーナは途方に暮れた。
「あの子にも仲間になってほしかったなあ。」
みぞれも言った。
「あの方が入れば、この団体はさらに強力になるはずですよ。」
来夢は落ち着いて言った。
「二人とも。よく考えてくださいまし。今回、あの子は私達を助けてくれたでしょう?ということは…サイケフォースに興味があるということ…ではないかしら?なぜって、興味もない人のことを助けようとは思わないはずございましょう?」
確かに。と二人はうなずいた。
すると…三人の胸部分にはまっていたビーズバッジがキラキラと輝き出したのだ。
「おそらく、悪を取り出したという証拠ね。」
とジーナは誇らしく言った。
その瞬間、目の前がまぶしく光りだしたのだ。
⇒十七話へ続きます!

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19 :ダーク・ナイト
2023/02/02(木) 18:20:40

第十七話 「新たな力〜後編その3〜」

きらきらとした光りに包まれ、空からなにかが落ちてきた。
9個の穴があいているリングだ。
リングと同時に、紙切れも落ちてきた。

サイケフォース一同
ジーナ・ケスタ殿。また、仲間達。
1人目のバリスパー団員は倒した。
だが、残り8人のバリスパー団員と戦わなくてはならない。
最後に近づくほど、戦闘のレベルは上がっていく。
そのうち、実力だけで勝つのは難しくなっていく。
そのため、あなた達にこのリングを授ける。
1人に勝つたびに1つの特殊な能力が備わる。
また、1回の戦闘では1つしか使えないため、よく考えて使うように。
今回は、1人ずつに「闇の特殊魔法」を与えた。
一人一人違う特殊魔法を与えた。ぜひ使ってみて欲しい。

それを見た三人は驚いた。
ブラックホールとマジカルスティックを仲間にした上に、特殊魔法のリングまで手に入った三人は、飛び上がって喜んだ。
1番興奮したのはジーナだ。
「サイケフォースのみな様、ありがとうございます。使わせていただきます。」
と天に向かって言った。
ジーナの声は、青く晴れた空の彼方まで響いていった。
三人の心も、青空のように晴れ渡っていた。
三人は早速、リングをひとさし指にはめてみた。
小さい銀色のリングは、光に反射するたびに、キラッキラッと光り輝く。
これも仲間と協力して成功した達成感のおかげだな。
とジーナは感動して目頭が熱くなった。
リングには一人一人違う特殊魔法が入っていた。
だが、三人とも紫色の玉がはめ込んである。
ボタンを押すと技の名前が表示され、ボタンを長押しすると技が発動できる。
ジーナは「闇闇エネルギー」
手から闇のエネルギー(気体)を出し、相手の気力をなくすことができる。攻撃に無関心になり、意識がうつろになってくる。
欠点としては、チルドタイプには無効化で、氷には弱い。
また、チルドタイプの技を浴びてしまうと、発動できなくなる。
みぞれは「ダークロック」
空や天井からおりと鍵を召喚し、相手を閉じ込めることができるが、電気を通し続けると破裂してしまう鉄の素材でできているため、電気タイプの人には使うことを進めない。
来夢は「ブラックホール」
巨大なブラックホールを出し、相手の技や相手を飲み込むことが可能になるが、強い念力や操りには弱く、一定時間操られると相手の味方になってしまう。
をもらった。
どうやら、ブラックホールは1時間経つと消えてしまうらしい。さっきまで三人の横にいたブラックホールもいつの間にか消えている。
「さぁ、このまま力を合わせて頑張っていきましょう!」
ジーナが言った。
三人は、握りこぶしを中心に集め、軽くコツンと合わせた。
⇒十八話へ続きます!

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20 :ダーク・ナイト
2023/02/02(木) 18:48:26

第十八話 「新たな力〜番外編〜」

あたしは、嬉しそうに笑う三人を見届け、走り出した。
風を切って走る、この爽快さ。
一歩ごとに体中にエネルギーがふつふつと湧いてくるような気がする。
私の名前は、琴平 風香。
元陸上選手。
今まで走ることに人生をかけていたあたしは、陸上で史上最高記録を出して出して出しまくっていた。
走ることは、リフレッシュになる。
あたしはいつもそう思い、爽やかな気分で走っていた。
だが、数年前に妙な台風に巻き込まれてしまい、当然陸上選手として生きていけない状態になってしまったのだ。
それからなぜか風を操ることができるようになってしまった。
スパッと切り、ビュッと走る。
まさに、今の私が必要としていたリフレッシュ。
そして、三人を見つけた。
その三人は、とても魅力的なオーラをまとっていた。
だからだろうか。
とてもその三人を助けたくなった。
なにがなんだかは知らないが、とりあえず危ない状況におちいっているというのはわかる。
あたしは、そうして三人を助けたのだ。
いつか、また会えますように。

琴平 風香

⇒十九話へ続きます!

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