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340.シャインシックス【小説スレ】
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31 :ダーク・ナイト
2023/02/16(木) 16:36:47

第二十九話 「閉じ込められた悪→?その4」

「マジック・パンチ!」
ジェネラルがごつごつした石のような手を前に突き出した。
手の表面から、菖蒲色と瑠璃色の混ざったトゲトゲの破片が飛び出してきた。
見るからに危険な形をしている。
トゲの先端にでも触れたら出血してしまいそうだ。
ジーナはトゲの鋭い先端を見て、何かを思いついた。
そしてそばに二人を呼び集めると、耳に向かって何かを話した。
「ジーナさん、歯磨いていますか?にんにくの臭いがするのですが。」
「みぞれ!確かに餃子は出して食べたけど、今は重大な作戦会議。関係ないことを話すのはやめて。」
みぞれは注意されてうなだれながらも、耳をジーナに貸した。
来夢が隣でバチバチと電気を作り出していた。
「ジーナさん。わたくし、今すぐにでも攻撃したいですわ。ためた電気を浴びさせてもよろしいですの?」
「…これからやることは電気はいらない。電気はとりあえずジェネラルに感電させておいて。サボルナには効かないだろうから。」
「かしこまりましたわ。ビリビリショット!」
「っぐはぁあ!」
言葉にならない悲鳴をあげ、ジェネラルは黒焦げになっている。せっかくのストレートヘアーも台無しだ。
「マジック・パンチはどこだあ?」
とサボルナが不安気に辺りを見回す。
どう考えても、熱血団員のサボルナに不安は似合わない。
マジック・パンチで生み出されたトゲはいつのまにか消えていた。
来夢の攻撃により、効果がなくなったのだろう。
「今のうちだ!」
作戦会議をし終わった三人は散り散りになった。
ジーナはついでに、自分の立ち位置にいたジェネラルを足で踏んづけておいた。
「ふぃいあ、はへははひ!」
ジェネラルは赤黒い血がとくとくと流れる口で何かを言っている。翻訳→「ジーナ、やめなさい!」
残るはサボルナただ一人。
サボルナは弱点が明らかなので、倒しやすいだろう。
みぞれはそう思っていた。
空はそんな三人の気持ちなど知らずに、真っ青に晴れ渡っていた。
⇒三十話へ続きます!

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