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340.シャインシックス【小説スレ】
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38 :ダーク・ナイト
2023/02/19(日) 18:14:57

第三十六話 「怪しの山小屋 その4」

「どの部屋に泊まんの?」
ジーナが荒々しく奥の部屋に向かって叫んだ。
すると、ジーナが叫んでから三分くらい経ち、奥の部屋から美桜が姿をあらわした。
「怒鳴んないでくれるかな? アンタ達が泊まるのは、ココ。」
と美桜は今にも噴火しそうなくらいの怒った顔で、横の部屋を指さした。
「なんか問題でも?」
美桜は偉そうに顎をクイッと上に上げた。
「ある。」
ジーナが低い声で言った。
「アンタの性格……どうにかしな。」
みるみるうちに美桜の顔が怒りで溢れた。
全身を真っ赤にし、耳までもが赤い。
拳はふるふると震えており、肩は上がりすぎてもう少しで耳たぶにつきそうだ。
「その言葉さ、大っ嫌い。お姉ちゃんにも言われた。」
来夢は驚いた。
やはりだ。
来夢は震える声で美桜にたずねた。
「そ……その……お姉ちゃん、の、名前、教、え、てくれ、るかな。」
いつもの落ち着いている来夢らしくはない話し方だ。
美桜はツンとそっぽを向いた。
「あーあ! お姉ちゃんのことなんて思い出したくもない。えぇ? 誰かって? てか、アンタも言葉たどたどしいわねー。」と来夢の鼻を人差し指でなぞった。
「………ら…………か。」
「あ? なんて?」
ジーナは耳を美桜の目の前にまで寄せた。
「アンタ、急に声小さくなるってどうかしてるわ。」

そんな喧嘩が始まっている中、みぞれはさっさと泊まる部屋の中に入っていた。
みぞれは部屋の中で、フゥ~とため息をついた。
「……こんな感じでどうなるのでしょうか。」

一方、まだ廊下では2vs1の言い合いが続いていた。
正確には、1vs1なのだが。
「お姉ちゃんの名前? あー、琴平 風香。多分アンタたちは知ってる。風を操る能力者。」
「え?」
来夢&ジーナと、部屋の中にいるみぞれの声が重なった。
次の瞬間、その場が静まった。
さっきまでなにかと言い返していたジーナでさえも言葉が出なくなっている。

「え?」
⇒三十七話へ続きます!

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