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340.シャインシックス【小説スレ】
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2023/03/10(金) 18:34:59
「うーん、勢いで街に出たものの……」
「これは通れませんわね……」
3人の目の前を塞いでいたのは、巨大な酔っ払ったおじさんだった。
「ういーっ、ひっく……待ちやがれ!」
「あら、じいちゃんったらこんなに酔っ払って!」
隣の孫らしき女の子がなだめるも、おじさんは「こら!行くなと言っとるだろーが!」と怒鳴るばかりである。
「これはどうしましょうか……。これでは前に進めませんわ。」
来夢がおじさんの前で悩んでいると、不意にみぞれがジーナにお願いをした。
「ジーナさん、攻略本を見せてくれませんか?」
「さっき見たやつ?でもおじさんイベントとか読んでて見かけたことないよ。」
「そうじゃなくて…その、電気ネズミで有名なゲームの作品の攻略本を見せてほしいんです。」
ジーナは地球文化を知らなかったためしばらく考え込んでいたが、ポシェットを漁った結果それらしいものがあったのでみぞれに放り投げた。
「ジーナさん、ありがとうございます!これです!」
「美桜、さっきのお客さんの情報ないの⁉︎住所とかメルアドとかさ!」
「は?お姉ちゃん何言ってんの。あたしが客に宿帳書かせるはずないしー。っていうか今はメアドって略すんだよ。もしくはもうメール使わないとか。お姉ちゃん古ーい。あ、ねぇこの荷物おじいちゃんに…」
妹の言葉を聞ききらないうちに、風香は外へ飛び出した。
風を切り走るこの気持ちよさ。昔のようには走れないが、風があるおかげで気持ちがよかった。
「早く街へ行かなきゃ___。ぎゃっ!」
壁にぶつかり、風香は尻もちをついた。
「あら、すみません。初対面で聞くのも申し訳ないんですが、何かおつかいの用事を知りません?」
ぶつかってきたのは来夢だった。後ろにみぞれとジーナも見える。
おつかい……美桜の言葉を思い出し、風香は答えた。
「ないこともないけど……あっちにある山小屋の管理人の妹がいるんだけど、おじいちゃんに荷物を届けてくれって言ってたような気がする。」
「あっちの山小屋?あ、もしかしてあなたって風香さんですか⁉︎」
ジーナは慌てて叫んだ。
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