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340.シャインシックス【小説スレ】
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47 :げらっち
2023/03/17(金) 21:00:08
「やめな!!」
荒々しい声がして、場に居た全員が振り向いた。
そこには赤毛の少女が立っていた。
「あ、あなたが相模夏樹ね?」とジーナ。
「え? なんであたしの名前を……」
夏樹はキョトンとしていたが、やがて我に返って言う。
「何喧嘩してんだ! 怪我人の救助が先だろうが!」
夏樹は男口調で勝気だが、困っている人を放っておけない性格のようだ。
「それが、このコワモテグマが邪魔するんですー」とみぞれ。
「そうか! さてはアンタ、最近日本を荒らしているバリスパーとか言う犯罪組織の1人だな?」
夏樹は巨大な熊に立ち向かった。
「た、たしかに俺様はバリスパーだが……」
「わかった、アンタが放火したんだな?」
「え? ま、待て!! 濡れ衣だ!! ふざけるな!!! 放火はアイツらが……」
夏樹はノースブレイカが犯人だと決めつけてしまった。
それもそうだ。ノースブレイカはいかつい外見だし、バリスパー団員であることを認めた。
対するジーナたちは目をうるうるさせて被害者面をしていたのだから、誰でも騙されてしまう。
「許さねえ。あたしがやっつけてやる!!」
「この《パワードレッサー》を着て戦って!」
ジーナは夏樹に、燃えるような赤い服を手渡した。夏樹は瞬時にそれを着用する。
「あ、そういえばあの熊、熱が苦手って言ってましたよ!」とみぞれ。
「げっ!!」
ノースブレイカはたじろいた。
夏樹は容赦なく狙いをつける。彼女の両の拳が、炎に包まれた。
「ハイテンプパンチ!!!」
右、左、右、夏樹はノースブレイカに燃えるパンチを喰らわした。
「理不尽だぁ~~!!」
ノースブレイカは吹っ飛ばされていった。
「これで5人目ゲットですわね!」と来夢。
「何してんの! あの人たちを助けないと!」
夏樹は倒れている老夫婦に駆け寄った。
こんなに心優しいメンバーは今まで居なかったと、ジーナたちはポカンとしていた。
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