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439 :げらっち
2025/01/22(水) 09:45:44
25 権力の墓穴
「コロンボの上司であるロサンゼルス警察次長が犯人」、「コソ泥と協力して犯人を追い詰める」という、アツい展開の第3シーズン最終回。
ぶっちゃけコロンボシリーズ全体を見てもここが最大の山場だと思っている。
このラスボス風犯人、コロンボの直属の上司であるから、最初からコロンボが敏腕であるのをわかっている、という設定も見事。
傲慢な俺様タイプであるが終始せわしなく、どこかビクついているという演技が本当に絶妙だった。
ミステリ面も冴えに冴えており、共犯者を隷属させての本番の殺人、という大胆なひねりは他に例が無く面白かった(この共犯者の演技も絶品。職は何なのか…)。
手掛かりの数も『野望の果て』の時以上に豊富。
ラスト、権力が墓穴を掘ってしまうコロンボの華麗な罠も素晴らしかった。
当然っちゃ当然だが、少々複雑なプロットを、役者陣も完全に理解して演技しているというのが見事としか言いようがない。
ガウンのくだりでコードウェルを白と見抜いた時や、次長に目を付ける瞬間のピーター・フォーク(と小池朝雄)の演技ときたら、何度も見返したくなるほどだ。
個人的に第3シーズンは最も冴えていた時期だと思っていて、『毒のある花』、『愛情の計算』を除く6作は特にセリフ1つ1つを吟味したようにキレッキレだった。
第1・2シーズンで磨き上げたコロンボという凶器で、犯人たちに切り込んで行くようだった。
問題点と言う程でもないがツッコミをいくつか。
あの極悪思想でよく警察の次長にまでなれたね!?
あの一瞬でよく犯罪計画を思いついたね!?
奥さん死ぬの早すぎ!!
プールに投げ込む時現行犯逮捕されたらどうするつもりだったの!?
最も気になるのは3番目だろう。『ロンドンの傘』と今作は、2大「被害者あっさり死に過ぎ」回だろう。
それでも、殺人描写が妙に生々しい新シリーズとかよりは全然いいのだが。
あとは、次長が宝石を仕込んで部屋を出る際は施錠しなかったのに、また訪れた時は鍵が掛かっていたことくらいだろうか。
いつも端役でしかないヴァル・アヴェリー、ジョン・フィネガンが最も活躍する回というのも楽しい。
2人が刑事とコソ泥として旧知の仲なのも、2人の役者が第1シーズンからの馴染みの顔触れというメタ表現に思えなくもない。
リアルでも仲の良いらしいフォークとフィネガンの「名刑事のやり取り」も輝いていた。
コロンボ2大音楽家ビリー・ゴールデンバーグとディック・デ・ベネディクティスのWクレジットも気合いの入りようが違うなと思った。
(ギル・メレも捨て難い。パトリック・ウィリアムズは音楽は素晴らしいがコロンボらしくないような…)
ビリー(・ω・)ゴールデンバーグはこれが最後の担当回になってしまう。残念。
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