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450 :げらっち
2025/02/12(水) 09:33:40

27 逆転の構図
第4シーズンの中でも特にミステリの質が高く、シリーズ全体を見ても『権力の墓穴』と共にベストを争う1作と言えそう。
今回の殺人計画は大胆かつ緻密で隙が無く鮮やか。
多くの話でクリアできていない硝煙反応の問題(『構想の死角』など、硝煙反応調べれば一発で割れる)も見事にクリアできている。

複雑な計画をクールに難無くこなしていく犯人像も良かった。
特に殺人前の夢のくだりは、被害者の演技もあいまって独特の説得力。
犯行により足を負傷し杖を突く犯人の姿も、妙なかっこよさがあった。

それに対しかなりの手数で攻めるコロンボも輝く。
今回は特に、「こんな所が手掛かりになるのか!」という小さな発見からの攻撃が多かったと思う。6回の対決シーンで、同じ手掛かりの使い回しが見られない。
また、警察署で同僚と共に頭を悩ますコロンボが見られるのも、この事件ならではだった。「だからムショが満員大入りなんでさあ」大好きw

90分尺では珍しく、冗長な尺稼ぎシーンが一切無いのも魅力だった(例のシスターの爆笑シーン、最終盤の車のシーンはやや長いが、ミステリ的に意味を成している)。
全体的に緊密で、バランスが取れた一作と言える。

その上斬新さと共に「いつものコロンボらしい要素」を散りばめる余裕すら感じられる。
具体的には、いつも通りの動機、わざわざ時計を確認する犯人、コロンボの身内の話、犬の話、「もう1つだけ」などである。
プロフェッショナル性で墓穴を掘ってしまう犯人、というのもコロンボならではで大変面白かった。

ラストは少々強引でショボーンとしてしまう感はあるも、手掛かりを積み立ててきたこれまでの流れがあるのでOK。随所にカメラのフラグを立てていたのが上手いと思う。
権利の説明をされながら連行される犯人、というのは刑事ドラマとしてあるある過ぎるが、今回のみの特例としては悪くなかったかも。いつも以上に殊勝なコロンボの姿も旧シリーズらしくて良い(新シリーズはニマニマ、チャンチャンって感じの終わりが多かったので)。

また、今回はゲストスターが7人もクレジットされているという異例の多さである。出番が少なく、特に重要でない役もクレジットされている。
超大物俳優(スペシャルゲストスター)が居ないから、中堅俳優の数で攻めたということなのだろうか。
旧シリーズでは唯一?何の動機も無いのに殺されてしまったダッシュラー可哀想…ダッシュラー良い人そうだよね!?

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