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380.戦隊学園 ~虹光戦隊コボレンジャー~
 ┗101

101 :げらっち
2024/05/10(金) 12:04:42

「オイ! 早く打席に立て! 負けが決まってるからってぐずぐずするな!」
 野中の声が聞こえた。

 私は天堂茂ロボを全て破壊し打順を無視して打席に立つことにした。

 バットを持って、青空の下に出る。

 こんな内容になってしまったが、私は今、太陽を浴びて、外でスポーツをしている。土の匂いに暖かい空気。晴れ晴れとした気分。

 マウンド上の野中と、目が合った。すると彼は無粋なことを言った。
「どうだ? 敗北の味は。戦ー1も高校野球と同じで一度負けたら次は無い。よくよく悔しがることだな」
 面白いじゃん。
「ふーん、敗北の味ならあなたの方が良く知っていると思うのだけれど。去年シティとの対抗戦でぼろ負けしたから戦ー1で憂さ晴らししようとしてるんでしょ。名前が弱そうってだけの理由で、真っ先に私たちを潰しにくるなんて。敗北の味は、余程苦かったのでしょう」

 野中はビクッと体を強張らせた。図星のようだ。

「私はまだその味を知りたくはないな」

「ほざけ!! どのみちお前らが逆転するなど不可能だ。どんな手を使ってもいいというのはお前らの公認だ。では、デッドボールで気絶させてやろう」

 野中は振りかぶった。私の頭に狙いを付けて。

 さあどう料理しようか。勝ち目のない勝負を真面目にやる必要は無い。
「待てよ」
 そもそも。

「そもそも戦ー1グランプリは野球の勝負じゃないし、野球やろうって言ったのは向こうの押し付けルールじゃん」

 私はバットを捨てた。
 野中は怒鳴った。
「小豆沢七海、試合放棄か!?」

「みんな集合ー!」
 私はコボレンジャーの4人を集める。

「私たちのイロを合わせて、必殺技を撃っちゃおう!」

「ブヒえ~~!?」
「まじで言うてるん!?」
「きゃはッ! さっすが七海さん! 平常心がクレイジー!」
「七海ちゃん、そういう無茶苦茶なとこ大好き!!」
 4人の同意――同意か怪しい意見も幾つかあったが――を得て、私たち5人は星形の陣形を組み、アドリブで必殺技を放つ!
「その名もオチコボレーザー・ペンタ!」
 ペンタは5という意味だ。確か。
「うっわ相変わらずネーミングセンスが壊滅のかい子ちゃんや! 神様七海にネーミングセンスを与えて!」
「うるさい。さっさと撃つよ」
 Gレンジャーがやったように綺麗にはいかないけれど、私たちは5つのイロを掻き混ぜて、乱暴なヒカリを、相手にぶつける!

 唖然とする野中に向けて光線が飛んだ。彼は「わあ」と言って咄嗟に避けたが、マウンドは爆発。無数の光の弾があちこちに飛び散り、そのうち100個ほどが場外まで飛びホームランとなった。ついでに守備についていたホームランジャーたち全員に直撃した。試合続行不能。オチコボレンジャーの勝ち。
「初戦敗退すると言ったのはどこの誰?」


つづく

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