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380.戦隊学園 ~虹光戦隊コボレンジャー~
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218 :げらっち
2024/06/08(土) 12:22:26
第20話 お金の力は素晴らしい
コボレンジャーの部室は、中央校舎7階にあるこぢんまりとした和室だ。
9畳程の、1人では広い、10人では狭いというような部屋。
戦隊の定石である5人ならばちょうどいい。
だけれど今日からは、ここに1人加わる。
5人でも10通りのペアになれる。6人ならば、何通りだろう。1人仲間が増えるだけで、それほど多くの、イロの掛け合いが見られるようになるってことだ。
虹が見られる日は近いかもな。
楓の食べかけの菓子、公一の脱ぎ捨てたジャージ、佐奈の漫画と資料本、豚の等身大力士フィギュア。
5色の趣味で統一感なく彩られた部屋。
中央に茶ぶ台があり、そこにコボレの5人が集っていた。
今夜は星十字凶華の歓迎会をすることにしたのだ。
購買でたっぷり食べ物を用意し、黒烏龍茶でノミニケーションだ。
「はいはーい、それじゃ、改めて名乗ってもらいましょう。6人目のコボレ戦士です!」
私は陽キャのように音頭を取った。
私は、いわゆる陽キャではない。だからといって陰キャとも思わない。太陽は誰にでも日を落とすし、日の落ちない時もある。つまり誰もが陰になり陽になる。だから今夜の私は、パリピっぽい。
楓と豚はノって拍手してくれたが、公一と佐奈は白けた顔をしていた。
それが空飛ぶ絨毯であるかのように、隅っこの畳の上にちょこんと正座して乗っていた凶華が、ぴょんと飛び出てきた。
癖のある黒髪に、ぱっちりした目、口の中で遭難した際はランドマークになるであろう対の大きな犬歯。
「星十字凶華だ。よろしくな!!」
その名前を聞くなり、コボレのみんなは凍り付いてしまった。それほどこの言葉は恐れられているようだ。
私はパンパンと手を叩いた。
「ほらほら、どうしてみんな固まってるの? 待望の新メンバーだよ!」
みんな黙って無言の押し付け合いをしていたが、じれったく思ったのか、佐奈が代表して口を開けた。
「七海さんどうにかしてる。星十字はシャレになんないですよ」
「ん? オイラはシャレなんて言ってないぞ! オイラは正真正銘の星十字だぞ」
佐奈は絶句した。
代わりに、楓が言う。
「ま、まあいいじゃん!! よろしくね凶華くん!!」
「よろしくブヒ~!」
「だからあんたたちは緊張感が無いって言われるんですよ……」と佐奈がぼやいていたが、スルー。
「よろしくよろしく!」
凶華は私と楓の隙間に入った。
この犬が加わったことで5人の間隔のバランスが崩れたので、皆ちょっとずつ体をずらして、均等に間を取った。
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