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380.戦隊学園 ~虹光戦隊コボレンジャー~
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231 :げらっち
2024/06/10(月) 12:39:55

第21話 おいしい黄桃


AYANA『今日も授業疲れちゃった(>_<) だいすけくんはどうだった?』

DAISK『僕も疲れたけど、アヤナちゃんとお話したら、疲れも吹き飛ぶよ! 授業中もずっとアヤナちゃんのこと考えて、集中できなかったくらいだからね(^_^)』

AYANA『うれしい~♡ アヤも今日1日中だいすけくんのこと考えちゃった!!』

DAISK『そうなの? やった~♡ アヤナちゃんはどんなかわいい顔してるのかなって、いつも考えてるよ!』

AYANA『ニャンニャン~はずかし~ だいすけくんもどのくらいイケメンなのかきになる( ^ω^ )』

DAISK『いっそのこと、会っちゃうニャン~?(笑)』

AYANA『会いたいニャン~!! ハフハフ~ いっぱいいっぱい可愛がってあげたいな♡』

DAISK『可愛がられたいよ~♡ アヤナちゃん背高いんだよね、子供みたいに甘やかして欲しいニャン♡ 会うとしたらいつかな?(無理しなくていいよ!)』

AYANA『無理なんかじゃないよ♡ いっそのこと今週末にしちゃう? でもあんまり期待値高くしないでね💦』

DAISK『今週末にしよう!! 楽しみだね!(僕も言う程イケメンじゃないかもしれないから期待しないで~)』

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 ガガガガガ……
 私は魔法クラスの授業を受けていた。いつみ先生は実践的でない授業を「時間の無駄」と目の敵にしているが、今日は先生の気まぐれだとかで珍しく座学をしていた。
 ゴゴゴゴゴ……
 呪文の必要性についての講義だったが、全然集中できない。
 ドガガガガガ!!

「ああもう!」

 騒音のストレスか、顎を触ると、1つニキビができていた。高校生の大敵だ。
 私は席から立ち上がった。教室内の同クラの生徒たちも気が散っているようだ。凶華だけは机に突っ伏して、いびきをかいて寝入っていたが。

 いつみ先生は教壇で笑い転げていた。座学に最も不向きな今日、あえてそれを敢行した先生にはテンガロンハットで脱帽したい。
「気になるようだったら見てきてもいいよん♪」

 私は廊下に出た。
 8階からは工事の様子がよく見えた。グラウンドに巨大ロボの姿があり、損壊した校舎の補修工事に当たっている。あの校舎はメカノ助が相撲を取った際に壊したのだ。騒音の元凶は私たちコボレにあった。

 かのロボは、建設戦隊ジュウキマンの乗るジュウキオウだ。
 かつて巨大化戦に用いられたが、こんな実用的な使い方もあるとは。
 5台の重機が組み合わさってできた巨体は、左腕のクレーン車で資材を吊り上げ、右腕のミキサー車でコンクリートを流し、豪快に、かつ効率よく、校舎を修補している。

 踏み台に乗って窓からその様子を見ている小柄な少女の姿があった。高い位置で括られたポニーテールが、肩甲骨の辺りまで垂れている。我が戦隊のブレーンだ。私は彼女の背中をトンと叩いた。
「佐奈、どうしたのこんな所で」
「わお七海さん。奇遇ですね、そりゃわかるでしょジュウキオウの観察ですよ」
 佐奈は木のスケッチボードを持っていた。そこには数枚の紙が重ねて留められており、彼女は鉛筆でジュウキオウのスケッチをしていた。
 コボレに巨大戦力を持ち込むために研究を重ねる佐奈。
「えらい!」
「別に偉くないですよ。趣味のような物ですので」
 今日の佐奈はツンケンモードだ。

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