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380.戦隊学園 ~虹光戦隊コボレンジャー~
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267 :げらっち
2024/06/28(金) 00:07:25

「こらー、コボレホワイト、コボレイエロー、食事を残すなー!!!」

 再三のうるさい奴らの登場だ。

 レストランにジャスティス車が突っ込んできて、テラスをなぎ倒しテーブルを吹き飛ばし料理を撒き散らし、エリートファイブのメンバーたちを跳ね除けて、私たちのすぐ近くで止まった。天堂茂は椅子に座ったまま、目の前のテーブルと料理と仲間が吹き飛んだことに呆然としていた。彼の持っていたフォークから、ブロッコリーが、ポロッと落ちた。

「何アイツら」と佐奈。
「めんどい奴ら。佐奈は隠れてて」
「そうする~」
 佐奈は雲隠れした。

 ジャスティス車からサンジャスティスが出てきて、私に対して大仰な名乗りを決めたが、よく聞いていなかった。

「やいコボレホワイト! 話を聞け!! 食事を残すような悪者はッ、とっちめる!!」
「別に残してないよ」
 私は怪人肉を全て豚の皿に移しておいた。豚はそれを平らげた。
「食事中なんだから静かにしてよ」

「それだけじゃないぞ! コボレホワイト、ちゃんと三角食べをしなさい!!」
「三角食べも何も1品しか出てないんだけれど」
「コボレホワイト、ちゃんとネクタイを締めなさい!」
「やだ。ネクタイなんて大嫌い」
 私は支給された白いネクタイが嫌いだし、そもそも首回りが苦しくなるためネクタイ自体が嫌いだ。

「そんなことよりもッ!!」
 ジャスティスレッドは私に人差し指を向けた。
「コボレホワイト! お前さっきから、センパイ相手に何平然とため口で話しているのだ!! 我らは2年生、お前の先輩だぞッ!」

 コイツら2年だったのか。それでこのエバりようはある意味凄いな。
「私、敬語って大嫌い。使うとしても本当に尊敬している人にだけ使う。1つ年上なだけで尊敬できる箇所が1つも無いあなたたちに使う敬語なんて持って無い」

「このッッ!!」

 ジャスティスレッドは、カッとなったのか、私に殴り掛かった。私は咄嗟に身を屈めた。
「ジャスティスパンチ!」
「七海危ない!!」と公一の声。危ないの知ってる。
 私は頭をげんこつでぶん殴られた。だが。

「痛くない」

 うちわで叩かれた程度の感覚しか無かった。顔を上げる。
「ジャスティスキーック!」
 次にレッドは私の脛を蹴った。これまた、猫じゃらしで触れられた程度の感覚。

「弱」

「よ、弱いとか言うなよ!! いーけないんだー、いけないんだー、せーんせーにー言っちゃおー」
 レッドは自分のお尻をぺんぺん叩いた。
「ジャスティス車で天罰を下すとしよう!」とブルー。

 だが3人が乗り込もうとするなり、ジャスティス車は爆発し大破した。3人はンワーと言って吹っ飛んだ。
 佐奈が車を爆破したのだ。
「ごめんなさい。ついうっかり~」

「ジャスティス車で轢く以外に何もできないんじゃないの?」と楓。

「そんなこと言っちゃダメでしょーっ!!」
 イエローは竜の顔を模したロケランのような、辺鄙な武器を持ってきた。
「コボレホワイト、水を出しっぱなしにしたり食事を残したり先輩に敬語を使わない悪の手先め!! ジャスティスクラッシャーを喰らえ!」

 ロケランが何発も放たれ、ネズミ花火のようにうねりながら飛んで行き、レストランのあちこちに落ち、爆炎を上げた。

「わーっはっはっは!! 正義の炎が、メラメラと燃えているぜ!!」

 するとまた別の戦隊が乱入した。

「御用戦隊オカピキジャーだ!! サンジャスティス! 貴様らを学園の設備破壊の現行犯で、逮捕する!!」
「わー!!」
 サンジャスティスはしょっ引かれて行った。

 丸焦げになったレストランで、凶華は言った。
「アイツらが正義じゃないのだけは確かだな!」

 後日、司法戦隊サイバンジャーの裁判によりサンジャスティスの有罪が確定したというニュースが流れたのだった。


つづく

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