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380.戦隊学園 ~虹光戦隊コボレンジャー~
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367 :げらっち
2024/07/28(日) 11:26:00
入学して数週間が経過した。
クラス分けだ? 新入生歓迎会だ?
興味が無い。俺はクラスにも戦隊にも無所属のまま基礎科目だけを受けて過ごした。
戦隊を組んだ奴らはまるで中坊の部活動のようにだべったりふざけ合ったりして過ごしているようだ。グリーンベレーのような厳しい訓練を想像していたが、肩透かしを喰らった気分だ。
このぬるま湯空間は何だ腑抜け共。外は戦争をしているというのに。
昼休み、俺は廊下を歩いていた。
向こうから小男が歩いてくる。その後ろには、金魚の糞のように並んで歩く4人の男。
情けない。男の癖に集団でないと行動できないとは、反吐が出る。
それが戦隊学園のやり方だというのなら、俺はこの学園に居られないかもしれない。退学。それもありかもしれんな。戦隊学園と同じく2021年からあるという、ヴィランズ高等学校という悪の組織の養成学校に行くという手もある。
大名行列してくる男共は廊下の真ん中を歩いてくる。他の生徒はそいつらに忖度してか、道を開けていく。
だが俺は退かない。俺は俺で廊下の真ん中を歩く。男共は俺のことをチラチラ見ていた。こざかしい。俺の見た目がそんなに気になるか?
すれ違いざま、先頭の小男が、俺に肩をぶつけた。
そしてそのまま去ろうとした。
「……オイ」
俺は振り返り、小男の後ろ姿を捉えた。
「お前、ぶつかっておいて謝罪くらいしたらどうだ?」
「ぶつかっておいて謝罪くらいしたらどうだ? だと?」
小男は下品なメガネザルの様な顔を見せた。眼鏡はインテリジェンスよりも滑稽味を演出している。
「おい、お前ら聞いたか?」
「聞きましたよ、もっちろん!!」と、他の4人が囃し立てる。
「こいつこの僕に向かって、何かほざいてやがる。この僕が誰か知らないようだから教えてやってくれよ!」
「はい、お任せ下さい!!」
4人は口をそろえて言った。
「ここに居られるのは、戦隊連合の議長であり本学園の理事長である天堂任三郎様のご子息、天堂茂様だぞ!!!!」
ああ気持ちが悪い。
俺はそのエリートかぶれに詰め寄る。俺はかなり上背があるので、相手は少し怯んだ。
「権力を盾に、取り巻きを矛にしないと戦えないとは女の腐ったような奴だな。男なら自分1人の力で戦え。この世界は実力が全て、そうだろう?」
天堂茂は意地悪く笑った。
「……その通り。この世界は実力の高い者が勝ち残る。この僕に敵うとでも?」
「試してみよう」
俺はズボンのポケットから戦隊証を引っ張り出し、唱えた。
「ブレイクアップ」
俺の体が戦隊スーツに包まれる。
天堂茂は、俺の姿を見て、
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