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380.戦隊学園 ~虹光戦隊コボレンジャー~
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442 :げらっち
2024/08/15(木) 11:13:50
ついに、7人そろった。
入学して以来の、いや、それ以前からの、白に生まれてからずっと抱いてきた、カラフルな友達に囲まれる、その夢が叶った。
楓は青。とても深い海のイロ。深淵には私なんかよりもずっと強い思いがある。一番最初の友達で、ずっとずっと一番の親友だ。
公一は緑。いつもは薄くて頼りないが、いざという時は濃くなり私を助けてくれる王子様。
佐奈は黄。小さな体に、稲妻のように激しい熱意と閃光のようなインスピレーションを持っている。コボレのブレーン。
序ノ助は桃。大柄だがイロは乙女チックで繊細だ。優しい土台は私たちには必要不可欠だ。コボレのボディ。
凶華は紫。悪の組織星十字軍の後継ぎで闇の力を持つが、同時に純真な心を持っている。忠実かつ世界の分別がわかる犬。
茂は赤。正義だのエリートだのを気取りコボレの裏の存在で居続けたが、本当は仲間が欲しいだけのかまちょ。他メンバーたちにボコボコにされている。
そして私は、白。
白も良い色だ。
「なんだよなんだよ、なんかいい雰囲気じゃないか」
レプリエルは立ち上がった。
「僕が負ける雰囲気じゃないか。でもね、ただでは負けないよ♪ 七海、きみの力を見せてくれよ!!」
翼を開き、飛翔した。高い高い位置から、私たちに狙いを付けている。
「最終決戦だ。みんな、変身だ!」
「おっけー!」
「了解や!」
「もちです」
「餅ブヒ」
「あいあいさー!」
「お前が、仕切るな!」
「ブレイクアップ!!!!!!!」
7人は一斉に変身した。
「コボレホワイト!!」
「コボレブルー!!」
「コボレグリーン!!」
「コボレイエロー!!」
「コボレピンク!!」
「コボレスター!!」
「コボレッド!!」
「虹光戦隊コボレンジャー!!!!!!!」
それだけで、勝ち確だった。
私たちの七色の光りは、上空の赤より、余程輝いていたのだから。
だがレプリエルは撤退の道など選ばず、イロそのものを降らした。
「神・魔・術 アガペー」
「いくよコボレンジャー、必殺技だ!!」
私の音頭にて、7人は上空に向け、それぞれのイロを飛ばす。赤と青と黄と緑とピンクと紫と白が練り合わさったこれは。
「オチコボレーザー・ヘプタ!!!!!!!」
私たちは、虹を描いた。
初めて本物の虹を見た。いや、本物の虹なんかより、余程美しく価値のある、コボレンジャーの仲間たちが描く虹。
7色で白い空間が塗られて行き、レプリエルの飛ばした術を塗り潰し、彼を包み込んだ。レプリエルは笑っていた。
「ははは……きれいだ……きれい……」
「勝ったようだな。やはりこの僕が居るのと居ないのでは戦隊としての力が雲泥の差なのだ!」と茂。全員が彼を白い目で見た。
油断は禁物だった。甘かった。勝ち確などでは、なかった。
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