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380.戦隊学園 ~虹光戦隊コボレンジャー~
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47 :げらっち
2024/05/04(土) 19:58:07
私は改めて施錠した。
突然の闖入者は、コボレンジャー3人目のメンバー、江原公一だった。いつもの緑ジャージ姿で、部屋の中に座り込んで涙目になっている。
「痛い~! 死んでまう~!!」
「ごめんって! ほら冷やしたげるから!」
江原公一の額には、漫画のようなデカいたんこぶができていた。楓が濡れたタオルを患部に当てている。
「ほらイイコイイコ! これくらいじゃ死なない死なない!」
「ン? なんやこのタオル、くっさいで」
「臭くなんて無いよ!」
そう言うと楓は、部屋にある水槽にタオルをひたした。
「待たんかい!! 水槽の水で濡らしてたんかい!! ふざけんなや、なんやねんこのえっらいごっつい水槽は!」
楓は目を輝かせてレスポンスする。
「カエルの王様と鉄のハインリヒ!」
「いや、名前は聞いてへんから」
公一はばつの悪そうな顔で楓を見る。たんこぶの痛みは消えてしまったのだろうか。
私は尋ねる。
「それで、不審者の真似事をしていたのはどういう用件?」
江原公一は涙目になって答えた。
「不審者ちゃうで! た、助けてほしくて!! 俺、狙われとるんや! 匿って!」
「ねらわれてるぅ?」と楓。
江原公一の様なひょろひょろで弱そうな学生を狙う輩とは誰だろうか。
「あ、公一くんのパパは有名な忍者の江原忍一さんだから! その息子である公一くんは狙われる身にあるわけか!!」
楓は1人、合点がいったという顔をしていた。
「なんだかワクワクじゃん! 匿うよぉー! 今夜は一緒に夜を過ごしちゃおう!!」
楓は非常事態なのに嬉々としている。
「ちゃうちゃう! 勝手に妄想の世界に深入りすんなや。俺が狙われとるんは全然別の理由やで」
次の瞬間、部屋の扉がドンドンと叩かれた。
「居るんだろう!! 出てこい江原公一!!」
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