長文コンクール - ゲラフィ

25 :アキ（＾ω＾）
2020/06/09(火) 22:43:47

親友の好きな人

私の名前は塩田真由(しおたまゆ)。
女子高生だ。
私には小さい頃からの大親友がいる。その子の名前は久保美幸(くぼみゆき)。
実は最近、美幸に好きな人が出来たらしい。
応援してあげようと意気込んでいたところ、その美幸の好きな人にこれから話があるから屋上に来て欲しいと美幸の好きな人の友達に伝言を言われた。
現在屋上への階段を登っている。
私もそんなに鈍くない。
告白される可能性が高いかもしれない。
そうなったら、どうしたら良いのだろうか。
…いや、もしかしたら美幸への告白を手伝って欲しいという申し出かもしれない。というか、そうであって欲しい。
そんなこんなで悶々と考えている内に屋上の入り口に到着してしまっていた。

ガチャ

美幸の好きな人＿彼の元へ行く。
まだ話も何か分かっていないのに、足取りが重い。
せめて告白されるのだけは御免だ…。

「…話って？」
「あ、あの！ずっと前から好きでした！付き合ってください！」

…嗚呼、何故こうも自分の願い通りにならないのだろうか。

「ごめんなさい。私、あなたのこと一切知らないもの。」
「え…あ…そ…うですよね。急にすみません。で、ではっ！」

泣きそうな顔をしながら彼は帰っていく。

「…ねぇ、いるんでしょ。＿美幸。」
「…どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして」
「美幸、落ち着いて。」
「ねぇ、何で！？何で私の好きな人はみんな真由の事が好きなの！？何で！？教えてよ！！」
「分からない…でも、ごめん。本当にごめん。」
「いいよ…真由が悪くないのは知ってる。分かってる…先に帰ってて。」
「…分かった。じゃあね、また明日。」
「うん、じゃあね」

＿この時私は、また明日と言わなかった事に疑いを持つべきだった。

＿続いてのニュースです。○○高校で飛び降り自殺をしたと考えられる久保美幸さんの死体が発見されました。死亡推定時刻は＿

親友の好きな人
ー完ー